超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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図書館に行ってきたのを話しの糸口にして。

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村上春樹の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読んでいる。日曜の午後、気怠げな日差しの元、目的もなく行う読書は最高に気分が良い。村上春樹の描写はこんな時に読むと、じわじわと心境に響いてきて何とも言えないリッチな気持ちになる。村上春樹はね、その思想全般を全肯定はしないけど、やっぱり純文学の鬼才だと思う。エッセイ含めて色々と読んでいる。一番好きなのは『ねじまき鳥クロニクル』だ。この作品が一番、無意識へのコミットが鮮やかに表現されていると思う。主夫をやっているやれやれな主人公、井戸の底で壁を超えて無意識が現実にアクセスしてしまうという事、ノモンハンにある心を焼き尽くされる井戸など全部好きだ。

 

今日は一月に一回の図書館に行って、本を借りてくる日だった。最近は本もあんまり読めなくてねー。一月で10冊も読めていない。僕が好む分野は時代小説とファンタジーなんだけど、図書館には歴史小説ばかりだ。せっかくなので借りてきた本を晒してしまおう。


統合失調症はね、自分が患ってから色々と研究しているの。当事者の書いた本、研究書含めて色々と読んでいる。やっぱり調べておかないと、自分がどんな経過を辿るかとか自分で知っておかないといけないからね。今まで読んできた中では『ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記』小林和彦著が一番おもしろかったな。哲学、社会状勢、サブカルチャーに詳しいアニメーター、小林さんが狂った世界で自己分析しながら病状を綴っていく。高い志を持ちながら結末はグループホームで思考障害を抱えたまま病んだ日常に埋没してしまうという後味の悪いものになるが、90年代のサブカルチャーを分析する思考力が高い統合失調症患者というのは興味深いものがあった。この病は脳の働きを削るからね。集中力と思考力を保ったまま本を書くほどの当事者がいるというのは、読んだ時の僕にとっては希望の光だった。逆に一番ひどい統合失調症の本は、統合失調症の息子を抱える母親が書いた抗精神薬が統合失調症を発症させるという内容の本だった。あんな実害ある陰謀本を出す出版社もあるんだね。

 

物語のレッスン、ライトノベルから見た少女/少年小説史、実戦 小説の作法、は文章作法の系統の本だね。文章技法は勉強しているの。ワナビーだから手は動かさないけど、技法だけは勉強している。意識だけ高くなって手が動かない悪い例である。お読みの小説家志望の方は真似してはいけない。小説が上手くなる方法は手を動かして書くだけだ。でも、読んで良かった本もあるよ。『物語の体操』大塚英志著、はキャラクター小説を書きたいワナビーは一読するだけでも書けるようになる良書ですよ。

 

宮城谷昌光は好きでね『太公望』を書いた作者である。独特な視点からの歴史小説を書く。この宮城谷昌光版『三国志』は曹操の家系をメインにして三国志を語る。曹操メインの三国志といえば蒼天航路だが、歴史的に見ると仁者という以外取り柄がない劉備よりは、野望に燃える曹操の方を主人公にしたほうが物語的に面白い。この宮城谷昌光版では赤壁の戦いとかどんな風に描写されるのかな? 今から楽しみである。

 

さて、僕はこんな本を読んでいる。実際の所は一月に全部読むのは無理なんだけどね。小説家志望のワナビなんで小説は大量に読まないといけないと思っているんだけど、金銭的に新しい本が買えないから図書館に頼る他はない。さっさと稼がないと駄目だな。

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