超メモ帳(Web式)@復活

統合失調症を患い、はてなからも逃亡。現在、復活のため準備中。


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精神薬の多剤大量処方からの脱却に向けての社会制度など。

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ここのブログを読んでいる方は大概は精神薬を飲んでいる方々ばかりだろう。どのような処方を受けているのかは、色んな同病者のブログを読んでいてよく出る話題なので色々と知っている。やっぱり大量に飲んで副作用に苦しんでいる人が多いね。日本の診療制度では薬を出せば出すほど儲かるという時期があったから、その余波を受けて古い考えの先生などは未だに多剤大量処方をする方がいる。だが、現代の医療制度では考え方が変わってきているらしい。そこで、近年の統合失調症の投薬治療などを軽くまとめておこう。


www.asas.or.jp


seseragi-mentalclinic.com


2015年に日本神経精神薬理学会から統合失調症薬物治療ガイドラインが出された。

特に初発の場合は、お薬が効きやすい傾向にあることから、できる限り少ない量での投与が推奨されています。また、原則としては単剤(1種類のお薬)のみで治療を行うべきで、2剤、3剤と多量にお薬を使うのはやむを得ない場合に限るべきだとされています。


一般的にお薬の量が増えれば増えるほど副作用が多くなります。低用量でも十分な効果を認める症例もあることから、まずは低用量を使用し、効果が不十分な場合に限り慎重に増薬をすべきだということです。


当たり前の事ですが、ガイドラインにおいて改めて「安易な増薬は副作用を増やしてしまうだけである」というのが示されています。


統合失調症の薬物治療ガイドライン(日本版)が公表されました


なるべくならば単剤治療というのが臨床の場では進められている様です。薬は増やせば増やすほど副作用が増えていきますからね。アカシジアなんて出てくると落ち着いて寝ることもできないですから。減らせれば有難いことであるのは確かです。診療報酬制度でも非定型精神病薬加算が見直され、3種類以上の処方で10点の加算が削除、2種類以下の15点加算のみになった。精神薬はなるべくならば減らすのが医療の場でもトレンドなのである。


でも、現在のトレンドが減薬だからといって、すでに大量処方されていたらどうするの?って疑問はあると思う。やっぱり、主治医と相談して減薬していくというのが唯一の方法でしょう。医療者向けだけど、SCAP法という減薬に向けたツールが発表されているという。


www.carenet.com

 本研究では、2剤以上の抗精神病薬(CP換算500~1,500mg/日)が処方されていた入院・外来の統合失調症患者(55施設、163例)を、減量群101例と対照(経過観察)群62例に単純ランダム化で割り付けた。減量群では、3~6ヵ月で1種類ずつ上記の減量速度で順番に減らし、それぞれマンチェスタースケール(慢性精神病尺度)、DIEPSS(薬原性錐体外路症状評価尺度)、EuroQOL(QOL尺度)などの変化を検討した。


 その結果、症状、副作用、QOLのいずれも両群で差はなく、SCAP法を用いることにより、減量してもしなくても変わらないという結果が得られた。試験に参加した主治医に対するアンケートでは、開始前に減量への不安があった医師は、「症例によりあり」を含めて約7割に上っていたが、減量後は63%が「大丈夫だった」と回答している。また、「多剤大量の是正は必要か」との質問には、91%が「はい」と回答していた。


 本研究では減量群101例中脱落例が24例と多いが、この理由について山之内氏は、24例のうち17例が減らし過ぎによる脱落であり、それほどゆっくりした減量ペースのプロトコールであると説明した。本研究での減量ペースはCP換算平均9mg/週で、処方にあたりいくつかの薬剤で粉砕が必要とのことである。どの薬剤から減らすかについては医師の判断によるが、山之内氏は「力価が低いものから減量する」「主剤を選び、それを残す」とアドバイスしている。


抗精神病薬の多剤大量処方からの安全で現実的な減量法~日本精神神経学会学術総会より|医師・医療従事者向け医学情報・医療ニュースならケアネット


スローペースだけど確実に減薬を進めるプロトコルは見つかっているのである。副作用で苦しんでいる患者にとっては福音だろう。現場では、患者が自分の調子を見ながら減薬してそれを医者が黙認しているというケースが目立つが、医者が主導して行う減薬ならば再発も恐れずに進めることができる。


当然のことだけど、減薬がトレンドだからと言って、自分勝手に減薬や断薬をしたら駄目ですよ? あくまでも主治医と相談してから服薬量を減らすのは絶対のルールである。主治医が副作用が辛いと言っているのに大量処方の方針を変えてくれないという時はまずはセカンドオピニオンをしてみよう。


ブログで書くのもなんだけど、インターネットの情報だけを鵜呑みにしてはいけません。ネットは玉石混交でとんでもないデマが混じっている事も多いです。Yahoo!知恵袋で片っ端から断薬を勧めるだけのユーザもいたりします。統合失調症の食事療法を紹介しながら断薬を勧めるとんでもない情報商材を見かけたこともあります。リアルのことはリアルで相談しましょう。貴方の人生は貴方でしか良くできないのだから。

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