超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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「ふたご」藤崎彩織著、読了。


さて、今日はご報告から。これをご覧頂きたい。



今日の更新で500日連続更新。おめでとうございます。ありがとうこざいます。


まぁ、こんな零細ブログがどれだけ連続更新しようとも世界の趨勢には何にも影響は無いのだが、世の中には合理的な理屈では測りきれない事が沢山ある。ちょっとしたあそびを持たせておく事は万事において必要だ。


こういうブログの100日記念とか3ヶ月記念とかは著者以外は全く何も共感できないだろう。このキリ番を祝う文化ははてなブログ以外では見かけない。実際の所、こうやって500日記念を祝ってる僕自身、対してめでたいとは思っていない。


じゃあなんでやるのかって言うと、ネタ作りだよね。毎日毎日同じルーチンを回していると疲労してくるのよね。日本文化には「ハレの日、ケの日」という考え方があるけど、人間の思考パターンってのはコンピュータの様に延々とおんなじ事を繰り返す事には耐えられない。毎日、コツコツと勤労に励んでいる農夫も、祭りの日には蓄えを一気に吐き出して遊び狂うのである。こういう特別な日を作っておくと、何でもない普通の日まで楽しくなってくる。斜に構えて楽しんでいる人を馬鹿にするのではなくて、一緒になって祭りを楽しめばいいのである。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損。


ま、実際の所は1年以上連続更新すると、400だろうが500だろうが、100日程度はあっという間だね。過ぎる日日の速さが空恐ろしい。連続更新し始めたのは2016年の8月からだけど、ブログ自体を始めたのは2006年の10月。断続的だけど、12年は何かを情報発信し続けている。12年ってのはブログを始めた頃に生まれた子供が小学校6年生になっている。僕がはてなダイアリーを始めた頃ってのは大学卒業したての新卒の頃だ。そりゃ僕の方も老けるわなぁ。はてなとも長い付き合いだ。


何度か同じ事を言ってるけど、僕のブログの目標は死ぬまで書き続ける事である。ブログの1年生存率は20%程度と言われているけど、続いている人はとてつもない長い期間を書き続けている。むしろ、12年で1000記事を超えられない程度の更新頻度の僕はサボりすぎである。毎日更新でどこまで行けるのか試してみたい。


さて、今日は何を書こう。「ふたご」藤崎彩織著を読了したのて感想を記録しておこう。


どうなんだろうこれ。感想に困るな。完全な私小説なんだけど、セカオワのファン以外は置いてきぼり。っていうか、これが直木賞候補作ってのは宣伝にしてもやり過ぎ。


又吉の「花火」については、それなりのレトリックや情感も描写してたのでまだ分かる。だけど、この「ふたご」についてはおばあちゃんの描写をする時に『「西の魔女が死んだ」のおばあちゃんみたいだ』みたいな表現なのね。イメージは伝わりやすいけど、それを描写で表現するのが小説やろ。まんま他人のイメージを流用するのは2次創作だ。僕は2次創作メインで書いているワナビだけど、それでも他人の作品のイメージを未消化で提示することはない。最低限、自分なりの解釈を加えて表現としてはオリジナルにしようとする。


というか、これはセカオワSaoriからFukaseへのラブレターであって、小説じゃないと思う。好意的な評価だとラブレターなんだけど、下世話な表現をすると暴露本。


小説ってのは登場人物に感情移入させて展開を楽しむ読み物なんだけど、本作はえらく感情が込めづらい。BL物のジャンルでナマモノって言って、実在のタレントで絡み作ったりするカテゴリがあるけど、あれと同じ。セカオワのバックグラウンドで作られた同人作品みたい。


ストーリーの筋としては自由気儘で破天荒な幼じみに恋心ともつかない感情のままで振り回されるってもの。この幼じみはまんまセカオワfukaseがモデルで造形されていて、途中、精神病院に入院する。で、なんやかんやでバンドを結成して、解散危機が訪れたり、ライブをやったりして、メジャーデビューするまでを書いている。


男に振り回される女性の心理としてはよく描けている。でも食いが浅い。こういうテーマを扱うんだったら僕ならもっと徹底的に破滅させると思う。身近な実在の人物で造形してるからイメージが飛躍しないんだと思う。私小説にしてはエグさが足りない。


こうやって色々と酷評を書いているけど、まだ僕の書評の中では好意的な部類に入ると思われる。この悪感情は「直木賞候補作」なんて煽りをつけた文藝春秋の失策だろう。流石にこれが直木賞通ったりすると、日本の文壇のクオリティを疑う。出版不況を抜け出すためには営業努力も必要だけど、根本として作品の質を高める努力か不可欠だろう。


ふたご

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