100冊読む時間があったら論文を100本「解剖」した方が良い 読書猿Classic: between / beyond readers
上記のエントリーを読んで、刺激を受けたんで、便乗して一つ語らせていただきます。
プログラミングや文章技法などは、簡単に言語化できるような技術ではない。技術書や技法書を読むことよりも、実際に手を動かして、ソースを組んだり長文を組み立てたりすることが、技術の上達には不可欠なんである。
しかしながら一から全部学ぼうとするのは効率が良くない。ベタでソースをごりごり書いたり、俺ライブラリを作ったりというのは、経験としては必要なことなのかもしれないが、明らかな車輪の再発明は避けるべきだろう。
技術を勉強する上で、先達の技術を「盗む」ことは非常に有効な手段である。
良いプログラムや面白い文章を書きたいと思うのならば、良いソースや良い文章をたくさん読み込んで、自分でも書くことが最善の道である。
上記のエントリーでは、論文に的を絞って論じているが、小説などの創作分野でも応用可能、というか、王道ではないかと。
もともと物語ってのは口伝がベースなので物語の構造は確実に存在します。論文の場合には、理論を文章で伝えるために構造を明確に必要があるので、構造自体は単純にする必要があるでしょう。小説などでも、典型や王道の様なパターンは存在する。
例えばーー『ハリウッド脚本術』ではストーリーの要素を、以下に分類する。
- バック・ストーリー
- 内的な欲求
- キッカケとなる事件
- 外的な目的
- 準備
- 対立(敵対者)
- 自分をハッキリと示すこと
- オプセッション
- 闘争
- 解決
『これら建築材を正確な順序で配列することが、モノを普く上での創意豊かな技巧なのである。実際、しばしば建築材は小さく削られて構成のいたるところに配置される。特定の種類のストーリー(ジャンル)では、いくつかの建築材が他のものよりも大きかったり重かったり目立つかもしれないし、別種のストーリーでは、そういった建築材がほとんど注意を引かないかもしれない。それにもかかわらず、上手に組み立てられたスクリーンのストーリーはどれも、これら基本的な建築材をすべて使うことになるだろう。』
詳しい内容については、実際に読んでもらいたい。エンタメ系の小説を書きたい人には必読の一冊である。
創作を行う際には先達のストーリーから構成を『リバース・エンジニアリング』することは、物語の構造を学ぶ上で有効な、というか必要不可欠な学習であるだろう。
んー、時間があれば書き足すかも。
- 作者: ニール・D・ヒックス,Neill D. Hicks,浜口幸一
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