毎日小説を書く習慣をなんとか身につけたい。
僕は夜の20時半から21時に掛けて30分間、何かしら小説に関する事を手掛けるようにしている。例えば、200~300文字だけ原稿を進めていたりとか、文章読本を読んだりだとかしている。これはまぁ、小説執筆の習慣を生活の中に根付かせるためにやってる事だったりする。
「面白い作品を書く」より、「面白い作品を書けるようになる生活をつくる」ようにするべきだ。
— 文章創作を考えるノベネムさんbot (@novelunkoman) 2020年9月19日
前者は今の自分にできる最大限を行うだけであって、言ってみれば「応急処置」してるに過ぎない。
後者は循環的に自分のシステムを改良し続け、その過程で発生する成果を向上させていく。
こういうツイートがあった。このノベネムさんbotはすごく良い事を言うので参考にしている事が多い。
上述のツイートの通りなんだけど、文字書きの人間というのは(あるいは絵描きでも)一つだけ優れた作品を仕上げて満足しているような人種ではない。頭の中は次々と表現したいことが溢れてくるし、その欲求に応えるためには創作を行うための習慣に力を入れる方が重要だ。
僕が文字書きの人間として作品を量産するためにはどんな生活習慣を送るのが良いのか?という問いには、僕は「チャンドラー方式」が一番良いのではないかと考えている。チャンドラー方式とは次のやり方だ。
僕がこの方法で文章を書くのは村上春樹がどっかのエッセイで「チャンドラー方式」を紹介していたからである。「ロング・グッドバイ」などの著作を書いたアメリカのハードボイルド作家、レイモンド・チャンドラーは毎日決まった時間になると必ず机の前に座って書物をしていた。書ける時も書けない時も構わず同じ時間に同じ場所に座って精神を集中し続けていたという。これは職業作家にいちばん重要なのは精神を集中するテクニックであることを示している。レーザービームのような一点を指し示す集中力を維持するためには、規則正しい生活習慣というのが重要になってくる。チャンドラーにも限らず村上春樹も小説を書くことはアスファルトの上を走ることで学んだのだという。
僕のブログの書き方はまさしくチャンドラー方式なんだけど、21時きっかりにエディターを開いて1時間掛けて2000字を書く。こうやって時間と場所を決めてペースを一定にして習慣を維持し続けるのである。こうやってしまうと、いちいちブログネタがないなどという言い訳をつぶすことが出来る。21時から1時間はネタがなくとも手を動かすのである。書いていれば書きたいことが思いつくし、書くことが思いつかなければそれを書けばいい。まぁ、僕の場合は適当に情報収集してたりツイートしてたりする事を発想の種として、2000字は必ず書くことを義務付けているが。
以前、読書猿さんも似たような事を記事にしていた。
読書猿さんのエントリーの中で述べられていた執筆習慣を作るための方法としては下記の様にしてやる。
- 言い訳をつぶす
- 書く時間を確保する
- モニタリングする
- 優先順位を決める
- 目標管理する
僕の気になる点としては、「言い訳をつぶす」の「4.インスピレーションが湧いてこない」が一番気になった。
もっとも凡庸だが、手強そうな言い訳だ。
実際、〈書く時間〉をスケジュール化しろ、そして毎日決めた時間中書き続けろ、という提案を拒絶する人の多くが、こう言い訳する。
インスピレーションがわかないうちは、ミューズ(音楽・舞踏・学術・文芸などを司る、ギリシア神話の女神)が降りてこないうちは、書くことは出来ないし、また書くべきでない、と。しかし、研究助成金の申請書を書くのにミューズを待つ人はいない。
書かなければならないから、書かなければならないことを書く。ただそれだけだ。
詩人ですら毎日仕事する。
何も思いつかなくても、書けるときも書けないときも、いずれにしても書く。加えて、インスピレーションを待つことよりも、決まった時間に定期的に書くことの方が、より多く書けるばかりか、創造的なアイデアも多く生まれることが、ランダムな割り当てを用いた実験で実証済みである(例えばBoice(1990),Professors As Writers, New Forums Press.)。
チャンドラー方式で小説を書こうとした時、この壁にぶつかっている。小説の続きを書こうとしても、なにも言葉が浮かんでこないのである。なので、1日30分間は小説のための勉強も含めて何かやるというルールに変えたのだけど、正直言ってこれは逃げだろう。チャンドラー方式というのは、決まった時間に決まった場所に座り、書けない時も何もせずひたすら考え続ける集中力を鍛える方法であったかと思う。物書きをする人間には、思考し続ける集中力を伸ばすことも求められる。
他にはモニタリングすることも習慣を強化するのに使えそうである。僕も小説を書いた日は文字数をtwitterで報告するのだけど、これをGoogleスプレッドシートなどに保存しておいてグラフ化しておけば、結果がみえる化できてモチベーションも高まるかもしれない。
とりあえず、明日から30分は必ず書く時間にしてみようかな? 正直、今みたいに本を読むのも小説の勉強としてしまうのは逃げだし、いつまでも原稿が終わらない。明日からは200文字300文字でも毎日書くようにしてまいろう。