超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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本当は毎日しっとりと読ませる文を書きたいのです。

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昼間は就労移行支援での作業をサボってweb巡回をしていた。恨ミシュラン神足裕司が「笑いなければ書くべからず」みたいなエッセイ執筆の格言を、どっかの外国の作家から引用していたよなーと思ってwebを彷徨っていると、一つのブログを見つけた。神足裕司が誰の言葉を引用していたかは思い出せなかったけど、意外な収穫物を手に入れた。


どうやら教師の人が書いてるブログらしくてね、文章がしっとりと落ち着いているの。歳時記でもめくっているみたいに季節の事を鮮やかに描写していて、明治時代の手紙でも読んでいるような感覚を持つ。思想的にも感性的にもしっかりと腰を落ち着けた人らしくて文章に安定感がある。僕は成熟した人が書いた文章が好きでしてな、つい読み耽ってしまいました。


harunoya.xrea.jp


ブログデザインにも無駄がない感じでね、中身をしっかりと読ませるレイアウトだと思う。これ以上ベタ褒めすると他の人に角が立ちそうなので止めとくが、僕はブログ読むのも趣味なので、気に入った人はきっちりと毎日読んでるよ。


でもまぁ僕はブログも書くのである。他所様のブログの文章を手放しにいい文章だと褒め称えるのもなんか癪にさわる。こんな所からなんか技術を盗めないかなーとコソコソ上目遣いで表情を伺う感じにもなる。


ブログの文章って奴はその人の生活がもろに反映されるものでね、どんな生活をしていて、どんな思想を持っているかは書いた文章に間違いなく反映されている。全然、何の特徴がなさそうな人でも日常では事件が起きていて、変な趣味・思想を持っているのである。webには様々な人たちがいて、世の中は本当に広いと思う。


僕もそのwebで文章を書いている者の一員なのだが、自分自身の書いた文章には全然納得が行ってないよ。冒頭で神足裕司の言葉を探していたのも、ブログで大爆笑させることができる文章を書けないかなとおもってネタ探しをしていたのだがつい横道にそれてしまった。文章で相手を笑わせるというのは中々に骨が折れることでしてな、自分がウケる鉄板ネタだと思っているのが全然相手には伝わらなくて滑ったりするもんだから難しい。ドストエフスキーなんかも自分で面白いと思ってギャグを書いてたつもりらしいけど、あの文体である、全く笑えない代物だったらしい。本人が鉄板だと思った繰り返しギャグが文学的であると評価されて後世の研究者を悩ませてしまうのだから文豪は業が深い。


さーて、また話が横道にそれた。表題にもどるね。僕は読ませる文章が書きたいのである。自分が書いた文章はなんか急かされる感じでね、無理に話題を詰め込んでいる様な感じがする。毎日2000字のノルマがいかんのかなぁと思うけど、これぐらいの分量は書いておかないと読んでもつまらんかなぁと思うのよ。1000字ぐらいだと1分掛からずに読み終わっちゃうでしょ。少しは読後の余韻みたいな感じのものを残したい。文章の構造を作り出す分量は2000字ぐらいは最低欲しい。それ以下だと助走段階で話が終わってしまう。始めの500字ぐらいで話題の外郭を作り出して、徐々にぼかしながら確信に迫る。ラストの2センテンスぐらいでばしっと結論づけて一気に文章を締める。僕の毎日書く文章はそんな考えで書かれている。


今回見つけたブログの文章は、そんな僕の考えなんかは埒外の所で文学的な表現になってるから頭が痛い。季節ごとの話題を頭に持ってきて、そこから自分の感じたことを飾り気なく書いていく。そして未来に思いを馳せる感じで文章を終える。なんか選ぶ言葉一つ一つが重すぎなくて上手い。こういう言葉選びのセンスは生まれつきだったり人生経験を積んだ結果だったりするので小手先でどうにもならない事の一つである。それに決して長くない文章だしね。それで情感をだせるってのはどういうことなんだろうなと思って読んでいる。


なんか、自分が志している方向性とは違う部分で鍛えた人の文章なのかもね。落語やってる人らしいからそのあたりのセンスなのかもしれない。落語はきちんと相手を自分の世界観に引き込んで、そこで情景を想像させながら笑わせる技術なので結構高度なセンスが必要になる。夏目漱石なんかも落語を好んでいたらしくて、「坊っちゃん」などの洒落っ気のあるあの文章は落語で鍛えられたもののなんである。


さてはて、まぁ僕もそんな感じで色んな所へのリスペクトを持ちながら文章を書いているのである。ただ、はてなで書く者の上位ランカーは圧倒的な情報の物量で畳み掛けるような文章を書くから、僕もどうしてもそっちよりの文章を書く傾向は否めない。はてなでも奇跡的なセンスを持って文章を書いている人は一杯いる。過去の人だけど、コンビニ店長は忘れられないなぁ。あの人は天才だったよ。雑記でも面白いし、気まぐれで書いたらしい小説が恐ろしく上手かった。あの人も文章への情熱持った人だったから絡もうとしていたんだけど、ついぞ叶わなかったなぁ。まぁ弱小ワナビがそんな事を片隅で呟いているのである。

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