ブログなりSNSなりで情報発信をするのは、心の中に伝えたい何かがあるということだ。ある程度、購読者が付いているブログならばレスポンスを得ることができるけど、世には誰も読んでいないだろうに書き続けているブログも多い。ちょっとブログでの情報発信の行き先などを考えてみよう。
今日こんな本を読んだ。
ブログにためになることなんて書かなくていい (impress QuickBooks)
- 作者: はせおやさい
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2012/02/08
- メディア: Kindle版
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はてなのブロガー、はせおやさい氏によるブログ執筆の心得みたいなものだ。ブログの事を書いてある本にありがちなアクセスアップの方法やウケるネタ探しなどには全く触れず、只々日常を書き綴る事について書いてあることが気に入った。ブログ飯などとほざいている連中は全く目に止めないであろう一冊である。僕も、ブログはひたすらに日常を書き綴る事に特化して続けていきたいので、非常に参考になった。
ブログで食っていくと言っている方々のモチベーションは分かりやすい。金と承認欲求である。だから世間に屈して書きたいことも書けずに、検索エンジン受けする記事を書き、PV数に一喜一憂する。アフィリエイトに誘導するために半可通な商品についてもベタ褒めの記事を書き、ただの愚痴を「オピニオン」などと横文字で誇張して書く。最近、Googleのアルゴリズムが変わったらしくて、7000字以上の記事じゃないと検索の上位に乗らなくなってきたらしいね。(訂正、どこで見たんだか忘れちゃった。5千字ぐらいから有利になるみたいだね)ヲチ中のプロブロガーはこれからのブロガーは1万字以上の長文を書かないといけないと気炎を吐いていた。なんだろうね、googleの言わんとすることは内容のある記事を書けと言う事だろう。あんな薄っぺらいスカスカの文章を書いている連中はどのみち排斥されてゆくのでしょう。
ブログで金を儲けることを批判しているのではない。僕もこのブログのアクセス数が1万PV/月を超えたらアドセンスを貼るつもりだ。アフィリエイトでお金を儲けることは別に悪いことではない。問題なのはブログを書くという事の手段と目的を履き違えることなのだ。
ブログを書いている人ならば分かるだろうが、何の邪念ももたずにブログを書くことは楽しい。ブログを書くことが煮詰まってくる時は、誰かの目を意識し始めたり、毎日更新などと制約を設け始めてからだ。自分以外の誰かを意識するとブログは急にレベルが高くなる。ましてや、生活費を稼ぐためにブログを書けと強制されていたら、書くことが苦痛で仕方なくなるだろう。ブログを書くこと自体が目的になってしまうのである。こんな状態では奥行きのある文章などは書くことができなくなる。
上記したはせおやさい氏の本では、ブログを書くのは自分のためだと論じている。日常を見渡し、生活の些細なことを日々綴っていくことで自分への理解が深まる。さらにブログでは他者からの反応も得ることができる。このことで生活全てがレベルアップしてゆき、自分を好きになることができるという。さらに未来の自分が読むための雑記帳を付ける事で成長の度合いを測ることが出来る。ブログは自分とともに成長してゆくのだ。
ブログの一番の読者は誰だろうか? それは自分自身である。会心のエントリーが出来たら誰が読まなくても自分が嬉しいし、つまんない雑記でも隅々まで読んでくれるのは自分だけだ。ネットで出会う誰かのために書く長いエントリーもあるだろうが、それはいつか自分に戻ってくる。ブログを書くことは自分を省みて、自分の本心を知るための発声練習なのだ。自分を深く知りたいなら、薄い自己啓発本など読む前に毎日ブログを書こう。