超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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僕らは「死にたい」という気持ちすら資本に飲み込まれる世界に住んでる。

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僕はメンヘラなので、しょっちゅう死にたくなる。ちょっと人間関係の摩擦が起こるだけで、伊集院光リストカッターケンイチ並に「死にたい♬」となるのである。とはいえ、実際に行動に移したことは数える程度しかありませんけどね。「無いです!」と断言できないのが病んでる所以である。実際に何度か自殺未遂して病院に担ぎ込まれた事もある。メンヘラなんだから仕方あるまい。


諸兄らは希死念慮に駆られてweb検索したことはあるだろうか? もし、したことがあるならば、これにすげぇアホらしい事態が発生していた事をご存知だろうか?


iPhoneユーザーならば、Siriを立ち上げて「死にたい」と言ってみよう。Siriはwebを検索して自殺予防のサイトを表示させてくれるはずである。これは一時期の話だが検索結果の一番上を開いてみると幸福の科学の勧誘サイトに飛ばされていた。


bylines.news.yahoo.co.jp


appleが意図しているのかどうなのかは知らないけど、ひっでぇ仕様だと思う。どうしてこんな結果が起こるかというと、bingの「死にたい」の検索結果の一位が幸福の科学のサイトだったからである。今日現在(2016-11-27)検索してみるとちゃんと厚生労働省の「自殺総合対策推進センター」が1位になっていた。bingが対策したのかな? 価値観は人それぞれだが、「死にたい」と相談して新興宗教を紹介されたら、普通ならば怒るはずである。これで新たな扉を開いてしまう人もいるだろうが、そういう人は元々適正があったのだろう。一応、新興宗教でも宗教なのだから人の命を救うという役割はあるはずだが、大手企業や検索サイトが自殺予防の第一手で紹介してしまうというのは不適切である。


googleで「死にたい」と検索すると、こころの健康相談統一ダイヤルの番号が大きく表示される。このあたりは流石だなと思うけど、検索結果で良からぬことが起こっているのだ。


www.itmedia.co.jp


最近、医療系のキーワードを検索すると上位表示されるwelqというサイトがある。これはDeNAが運営しているヘルスケアキュレーションサイトなのだけど、welqの内容は医療系のサイトなのに関わらず、素人ライターが書いているのだ。なのに、SEOのパワーに物を言わせ、医療関係のキーワードで専門家のサイトを押しのけGoogleで上位表示されてしまう。


welqの内容が問題を多く含んでいるというのは医療関係のライターなどが言っている。医療には何の関係もない素人ライターが書いているから、webからのコピペや不明瞭な内容が多数発見されるのである。それに関わらず検索結果では一位などに表示されてしまうのだ。これはwebでデマを撒き散らすのと変わらない行為だろう。


流石に批判が集まったせいか、DeNAは11月25日にwelqを専門家が監修するようにすると声明を発表した。


welq.jp


だけど、DeNAがどの程度本気でこの問題に着手するかは不明である。welqのライターをしていた人の内部告発文も発見した。


cwhihyou.exblog.jp


クラウドワークス経由でライターを集めていたらしいね。SEO対策のためにキーワードを含ませたり構成を工夫したりなどは厳しかったらしいけど、医療関係の知識については「私の見立てでは、welqの人たちは「参考サイトを見ていない」というレベルではなく、「参考サイトを解読できない」レベルだと思う。」とのことである。


僕的にこの問題を総括してしまうと、別にwelqSEOに強かったってだけでそこまで叩かれる存在か?と疑問である。無論、ヘルスケアキュレーションサイトであるにも関わらず素人ライターを使ったという大問題はあるけど、今日日、気になったことを検索するとアフィ乞食のプロブロガーのPRエントリーがヒットしまくるなんて普通である。この問題はGoogleなどの検索エンジン側が対応しないといかん事なのである。


Googleニュースではweb上の色んなサイトから情報を集めてくるが、そこにデマが含まれる可能性がある。そのため、事実確認タグを付けるなど工夫している。


jp.techcrunch.com


多分、googleニュースは手作業で集めた情報を調べているのだろうけど、web検索でも事実確認タグを導入してはどうか?というのが僕の意見である。web検索でクソみたいな情報が溢れているキーワードなどいくらでもある。特に医療関係などのセンシティブな情報に関しては、そんなゴミ情報を弾くための検閲が必要なんではないかと思うのである。Googleアルゴリズムだけでは対応できていないってのが現状だろう。手作業での検閲作業が絶対必要だと思うなぁ。


結論に入るよ。現代はwebが大きく発達して、人間の機微の部分にまでwebが入り込んでいる。だが、「死にたい」と助けを求めている個人に対してwebはアルゴリズムで一律の対応しか返してくれない。個人がいくら重大時であろうが、商業主義バリバリの機械的な答えしか帰ってこないのだ。この、どこまでも資本主義が広がっている社会を否定することもできるが、そこは別に本質じゃないだろう。ここは技術の進歩に期待するほか無いだろうね。エンジニアたちはシステムを改善し続けて、個人の微妙な問題まで対応できるアルゴリズムなどを作り出す必要があるだろう。人工知能などが発達してきているが、人間の心理まで再現できるシステムまではまだまだだろうな。それまでは人間の手作業であってもいいから、助けを求めている人を救うシステムが必要であろう。Googleなどの検索エンジン側はこの問題に対応を打たないと、信頼率が落ちていくだろうなと思うのです。webの倫理は未だ未発達だ。


世の中にはね、クソみたいな思想でSEOを利用しているやつもいる。アフィリエイターが作ったであろう自殺方法の紹介サイトなんてのも見かけたよ。人間の思惑次第でいくらでもwebはデマだらけになる。繰り返すけど、webの倫理は未だ未発達である。webは人間が神に近づくために作ったバベルの塔みたいな存在なのかもしれないな。デマで混乱させられるのも、言葉が混乱していくバベルの塔とそっくりだ。これが神によって崩されるのかどうかは、これからの人々の考え方次第だろうな。

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