台風一過って奴かね、完全に秋の空になっている。朝晩が微妙に寒いぞ? そりゃ、9月も後半に入れば完全に秋だろうな。 まぁ僕の一番好きな季節だな。なんとなく物寂しさを感じる時期じゃないですか? こういう質感というかクオリアが好き。
「天高く馬肥ゆる秋」という言葉が思いついたので意味もなくググってみよう。
秋は空気も澄んでいて、空も高く感じられ、馬も肥えるような収穫の季節でもある。
秋の季節の素晴らしさをいう句で、多く手紙などで時節の挨拶として用いられる。
「肥ゆる」は文語動詞「肥ゆ」の連体形。
杜審言の詩『蘇味道に贈る』に「雲浄くして妖星落ち、秋高くして塞馬肥ゆ」とあるのに基づく。
昔、中国では、北方の騎馬民族の匈奴が収穫の秋になると大挙して略奪にやってきたので、前漢の趙充国はそれを見抜き、「馬が肥ゆる秋には必ず事変が起きる、今年もその季節がやってきた」と、警戒の言葉として言った。
しかし匈奴が滅びた後は、現在の意味で使われるようになった。
「天高くして馬肥ゆる秋」「天高く馬肥ゆ」ともいう。
ふーん、中国の故事なんですな。まぁ日本で「馬肥ゆる」なんて言葉は昔の時代でも一般的ではないだろうなとは思ってた。中国の歴史も嫌いではないが、僕は基本的に本は読みっぱなしで復習をすることがない。だから、体系的な知識がなくて断片的な思いついた言葉だけでいっちょ噛みをするだけしか出来ない。まぁ三国志とか水滸伝ぐらいは漫画で読みましたよ。そういえば、横山光輝三国志のアニメのオープニングの曲が超カッコいいのは、みなさんご存知だろうか?
なんだろうこの無駄なB'zっぽさというか、90年代ぐらいのJ-POPにありがちな曲は。FENCE OF DEFENSEの楽曲だそうだ。
でも、ぶっちゃけ横山光輝三国志って好きじゃないんだよね。劉備玄徳がやたら美化されているけどあの人結構ロクデナシだと思う。
曹操が主人公している蒼天航路のほうが好感持てるよね。政治でも軍事でも天才だった曹操の方が主人公っぽい。
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横山光輝三国志の原本の三国志演義なんてものは「徳」があるとして劉備玄徳を褒め称えているんだけど、あの人は逃げてばっかりで、国を手に入れる時も居候してた国の内乱に乗じて禅譲して貰っただけで英雄的な活躍は全くやってないぞ。そりゃ、関羽は一人で関門をいくつも突破したりとか、張飛は一人で軍隊を止めたりする英雄的な行為をしているんだけど、劉備は敗戦の時に逃げ回って子供さえ捨てようとしていたことしか知らん。諸葛亮孔明に至っては三国志演義では軍師の才能を誇張されすぎておかしな事になっている。史実の方の三国志では内政にすぐれた政治家の一人ってだけで三国志演義のような大活躍はしていないと聞いたが実際の所どうなんだろう?
別に横山光輝三国志でも良いんだけど、あれの教育番組的な所がいけ好かない人なら酒見賢一の『泣き虫弱虫諸葛孔明』はオススメだ。
ジャンル的には一応歴史小説なのだが、時代考証のような野暮なことをする人は読んだら蕁麻疹でもだえ苦しむだろう。なんせ、下記のような文章が続出する小説である。
《「わたしは継母に呪われて、命旦夕に迫っております。どうすればよいのでしょう」と劉琦が泣きすがって問うたのに、「人は愛を紡ぎながら歴史を作るのです。…(略)… この宇宙を抱いて輝く、誰よりも光を放つ神話になればよろしいのです」》酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』文春文庫より
— 酒見賢一情報集積所 (@sakemi_fan) 2011年3月4日
《プラン・オブ・スリー・キングダムズ(天下三分の計)でまやかし、マジックやオカルティック・アートを駆使してドミネーション・オブ・ザ・ワールド(天下制覇)のために邁進していくレジェンド・ストーリー、それが『三国志』なのだっ。持ってけ、ファンタジー!》 酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明』
— 酒見賢一情報集積所 (@sakemi_fan) 2011年2月22日
《さて、孔明が博望坡を、ただたんに燃やしてみたいから?という許し難い理由で焼き尽くした件について、新野の人々の間では、「ひでえことをしやがる……くそ外道が」と、吐き気を催されていた。わたしの期待通りの反応が湧き上がっている。》酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明』(文春文庫)より
— 酒見賢一情報集積所 (@sakemi_fan) 2011年2月21日
逆に言うならば上記の文章を受け入れられる人なら『泣き虫弱虫諸葛孔明』は爆笑できること請け合いだ。諸葛亮孔明が完全に人格破綻者で、世の中に破滅をもたらすことに対して良心の呵責を覚えずに厄災を引き起こす。その他の面々も大なり小なりキャラクターに問題がある。普通の三国志に飽きている人なら読んでみてもよろしいのでは?
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