『「ニセ医学」に騙されないために』(NATROM著)を読んだ。

「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!
- 作者: NATROM
- 出版社/メーカー: メタモル出版
- 発売日: 2014/06/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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世の中には標準医療を敵視して、エビデンスの無いでたらめな理論で病気を治そうとする「ニセ医学」があふれている。
例えば、反ワクチンの政党、五つ星運動が政権を取ったイタリアでは、今はしかが大流行しているという。
反ワクチンを信じている人ははしかはたいしたことが無い病気だと言って、はしかに掛かっている子供が居たら免疫力を付けるためにわざとはしかに感染するはしかパーティをするという。
だが、はしかは実際は恐ろしい病気である。
反ワクチン論者は 「麻疹は恐ろしい病気ではない 」と言うが 、それはうそだ 。麻疹にかかった人の約 3 0 %に合併症が生じる 。つまり 、麻疹が原因となって別の病気になる 。たとえば 、麻疹患者の 1 0人に 1人は中耳炎に 、 2 0人に 1人は肺炎に 、 1 0 0 0 ~ 2 0 0 0人に 1人は脳炎になる 。麻疹が治っても後遺症が残ることもあるし 、肺炎や脳炎で死ぬこともある 。麻疹は 、死にうる病気だ 。
はしかワクチンの副作用としては重篤な脳炎などがあるが、それでも発生率は100万~150万人に1人である。はしかに感染する方が危険性が高い。
別にイタリアの話だから関係ないじゃん。と思う方も居るかもしれないが、天然痘は人類を滅ぼしかねないぐらいの感染力を持っていたのだが、ワクチンによって根絶することができた。今では世界に天然痘という病気は無い。飛行機などで人の行き来が簡単になった世界では、いつ強力な感染力を持ったウィルスが広がってパンデミックになるかなど分からないのだ。ワクチンによって押さえ込めるはずの病気が反ワクチンの主義者たちによって世界に解き放たれているのである。例えばワクチンを打ってない赤ん坊がはしかに掛かって合併症で死んだりとかそういう可能性がある。
僕が掛かってる統合失調症でも周りにサプリなどで完治すると言って断薬を勧める奴がいるが、統合失調症では断薬すると再発率は1年以内に約80%、2年以内に98%である。世の中にはエビデンスが全くない代替療法でちゃんとした治療の機会を奪われてがんを悪化させるような人もいる。例えば小林麻央さんのがんは代替療法によって手遅れになったとも言われている。
小林麻央さんも通ってたらしい、「首藤クリニック」に掲載されてる漫画がヤバすぎる。これあかんやろ… pic.twitter.com/SHo38N2TQD
— ヨッピー (@yoppymodel) 2017年7月3日
反医療論は人を殺すのである。自分と大事な人を反医療に殺されないためにこの本は多くの人に読まれるべきだろう。

「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!
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今日の徒然
今日はこんなことを考えていた。
僕は現代社会にいるすべての人が努力すれば成功する可能性があって、貧困で苦しんでいる人は努力が足りないだけって考え方は嘘っぱちだと思ってるけどな。
— ゆきにー@雑文書き (@yuki_20211) 2019年3月7日
運悪くワープワしているひともいるし、特に努力してないけど親の資産で七光り出来る人もいるとおもう。
成功者は生存者バイアスなんて全く考慮に入れないから、成功するには極端な努力をしたら報われると思ってる。
— ゆきにー@雑文書き (@yuki_20211) 2019年3月7日
実際は努力しても成功することもあれば失敗することもある。
ただ、行動はしないと成功する可能性はないので、行動の回数は増やす必要がある。
まぁここに書いてあるとおりなんだけど、人間は自分の努力を過大評価して、他人の努力は過小評価するみたいだから自戒として書いとこう。
世の中にはいろんな人たちがいて上手くいってる人もいれば、全然うまくいかない人も居る。ちょっと前なんかは「勝ち組」「負け組」なんて呼び方をしてたけど、最近では聞かなくなった。社会で格差が広がりすぎて、冗談めかして言ってた言葉がしゃれにならなくなってきたからだろう。
でもってうまくいっている、いわゆる「勝ち組」の人なんかは「負け組」の人を見て、努力してないから成功できないという即断をしがちだ。これにはバイアスがかかってるんじゃないか?と僕は考える。
人生を成功するための情報なんてものはネット上にあふれているし、本屋に行って自己啓発本のコーナーでも見たら佃煮にできるぐらいある。個人的に再現性が高くて有効だと思う成功する生き方は「ギャンブルをしない」「たばこを吸わない」「リスクのそれほど高くない複利の金融商品にインデックス投資する」「給料天引きで貯金する」「収入源は複数持つ」「節約して身の丈にあった生活をする」「なるべく情報源は書籍にする」みたいなものがあるかな? それはそれとして、そういう生き方をしても万人が成功するとは限らない。人生なんて意思でどうにかできる範囲は全体でもたいしたことないものだからだ。
人間の能力を決めるものは、運と環境と才能と努力と錯覚資産、といってたのはふろむださんだっけな? ふろむだ氏の著作の『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』で説かれてたことだけど、真面目に努力している奴よりもうまくすべての要素を運用している奴の方が成功しやすいのである。

- 作者: ふろむだ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/08/09
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人間の能力というのは輻輳説で決まっていると言われている。環境と遺伝が複雑に絡み合ってその結果が決まる。それに自分の才能が生かせる環境にうまくたどり着ける運も要る。
だけど、ま、リスクを覚悟で挑戦はしないと良い環境も結果も得られないんですけどね。人間ここまでと思うと石にけっつまづいても死ぬ。自分に合った方法を常に情報収集で集めて、普段から行動し続けてないと成功ってのは得られんもんですよ。