揮発性の文章:ネット時代の文章の価値とは
昨日の話の続きだけど、左耳が耳鳴りがするから耳鼻科に行ってみると言ったじゃん? どうも耳鼻科で聴力を測定してみると左耳が難聴になってるらしくて結構焦った。
どうやら、鼻の奥の方の耳に空気を送る管のところで何か炎症が起きてるとかそんな感じであるらしく、鼓膜の張りが失われてるとのこと。耳管狭窄症とかその辺りの病気であるらしい。こういうやつ。
副鼻腔が炎症になってたりとかそんなんじゃないか? というのが今回診察してくれた先生の見立て。ひとまず一週間分はアレルギーや炎症を抑える薬を処方してもらったので、これを飲んでみて症状が改善するか確認する感じ。
昨日の今日だけど、やっぱり調子がおかしいことを敏感に検知して病院受診することは重要であるなと再確認したよ。もし耳が難聴で補聴器が必要な生活になるとかだと、わりかし楽天家の僕でも凹む。やっぱり40にもなると体のいろんなところがガタが来るものだ。しっかりと薬は飲んで、この難聴が回復してくるか確認してみる。ネットでのこの病気の情報を集めると拗らせると中耳炎になるらしいで、ビクビクしながら様子をみるとする。
今日は病院に行った他は、食材とか大五郎さんの餌などを買い出しに出掛けて、午後は自宅でコーヒーでも飲みつつニュースレターを書いた感じ。ニュースレターはテキストサイトの復権があるかもね? 的なことを書いた。ニュースレターはこちらから登録できます。
https://yuki2021.substack.com/
僕もわりかしインターネット歴は長い方である。最初インターネットを使い始めたときというのは、大学生の時に2chでネオ麦茶事件というのが発生して、その頃から2chやテキストサイトに入り浸り始めた。そこからしばらくしてはてなダイアリーというのがいいらしいというのを会社の先輩に教えてもらってこのブログも開設した感じである。
僕はインターネット上の肩書きは「雑文書き」を名乗ってるけど、これはテキストサイトなどで面白い文章を書いてた人たちの文化を継承できないかなという密かな願望も含まれてる。僕は過去には侍魂やら僕秩とかその辺りの面白いテキストサイトというのを、ネットランナーみたいなその頃のIT雑誌を通じて知って、自動巡回ツールなどを使って更新を毎日楽しみにしてるという感じだった。
昔はそこまで長文を書き綴るタイプではなかったけど、mixiとかの日記を確認してみるとそれなりに拗らせた日記を書いてたりした様であるし、こんな風な周りくどい感じの文章を書き綴る精神性というのは昔から変わってないらしい。mixiの日記などはまさしく黒歴史であり、自分でたまに読み返してみては精神に深い傷を負ったりする様なパンドラの箱である。
mixiにいたりとかニコニコ動画でうp主をやろうとしてたこともあるけど、このブログだけは昔から消さずに続けている。2006年からこのブログは開設してあるので、今では18年目か。はてなとつるみ始めてそろそろ20年である。。。恐ろしい。
まぁ、ブログでいろんな文章を読み書きするのが趣味ということで長年やらせてもらってるけど、昔のテキストサイトを読み漁ってた頃のときめきというのはなかなか戻らないものだ。
ほんと、侍魂の健さんのテキストなどは、何度読み返しても爆笑できるような感じだったし、あの時代でテキストを綴ってた今では覚えてない名も知らぬ人々に大きな影響を受けている。その頃はネットを使うのも定量課金制であったので、面白いサイトについてはプリンターで印刷してスクラップにしてた。その頃のプリントというのは実は保存してある。
今、その頃のテキストサイトの文章を読み返してみると、なかなか意表をつくような表現というのもあったけど、文章としては凡庸だなと感じるのだ。なぜ、あの頃あんなにこれらの文章にはまり込んで大爆笑したり興奮してたのかよく分からない。あの時代には、ネットを通じて得られる文章に特別な何かがあった。
文章表現というのは、長い時間を過ぎても残り続けるもので、僕らは平安時代の紫式部の文章だって読める。古典と呼ばれる文章は多くの人に読み継がれる名文であったりとか、その思想というのが後世に残すべきものと人々が思うからこそ受け継がれていくものである。
しかし、僕がテキストサイトで読んだような文章というのは、その同時代の人間しか分からない揮発性の文章であったのかも知れない。音楽にもスルメ曲とか言われるようなやつとか、最初はキャッチーに思えてもすぐ飽きるやつとかあるでしょ。文章にもそういう種類分けができる要素というのがあるかも知れない。
特にネットの文章というのは揮発性であり、僕のように紙に印刷して保存するとかじゃないと媒体すら残らない。せめて普遍的な価値を織り込んではみたくもあるが、いずれは電子の藻屑であろう。インターネットにおいて書くということが、どういう意味であるかと考えてしまうよ。