『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』を読んだのでまとめる。
お勧めできそうな文章読本を見つけた。
最近、文章読本100冊を読んでみて、そのポイントをまとめたという本を読んでみた。
実際、この本は良くまとまっていて、文章読本としても使いやすい良書だと感じたのですね。
世の中に文章読本は数あれど、それらの本の主張というのはバラバラで、どれが良いのかは個人の直感に頼らざるを得なかった。この本は、それらの本を精読してみて、出てきているポイントを集計してみて、頻出するポイントをランキングで紹介している。
これが実際、分かりやすいのである。Part1でまとめられている7つのポイントをしっかりと理解するだけで、読みやすくて良い文章を書けるようになる。
今回のエントリーは、本書(タイトル長すぎなので今後は「本書」で統一してしまう)のPart1を読んでみて、まとめられていたポイントを整理して、それで感じた自分の感想などをまとめるようにしてまいろう。
良い文章を書くためのポイント7選
ざっと箇条書きで整理しておいたので、それを引用する。
- 1位、文章はシンプルに
- 余計な言葉はとにかく削って、簡潔に
- 一文を60文字以内にする。
- ワンセンテンス・ワンメッセージ
- 2位、伝わる文章には「型」がある
- 「結論が先、説明があと」の「逆三角形型」が基本
- 説得力を高めたいときは「結論→理由→具体例→結論」の「PREP(プレップ)法」
- 論文は「序論→本論→結論」の「三段型」で書く
- スポーツでも楽器演奏でも、初心者は最初に「フォーム(=型)」を身につけます。文章も同じではないでしょうか。
- 38冊を精読してわかったのは、
- 「型を覚えるのが上達の近道である」
- ことです。
- 型は、誰も再現できるように一般化された知識です。型を身につけ、それに従って書くだけで、誰でも「わかりやすい文章」が書けるようになります。
- 3位、文章も「見た目」が大事
- 「余白」で読みやすい印象を与える
- ひらがなと漢字はバランス重視で
- 見た目を良くすると、文章のリズムも良くなる
- 4位、文章は必ず「推敲」する
- 時間を置いて読み直す
- あえてプリントアウトして読み直す
- 声に出して読み直す
- 他人に読んでもらう
- 5位、「わかりやすい言葉」を選ぶ
- 「難しい言葉」を「簡単な言葉」に置き換える
- 専門用語を使うときは、解説を加える
- 「簡単な言葉」を雑に扱わない
- 6位、比喩・たとえ話を積極的に使う
- 使いやすいのは「直喩」「隠喩」「擬人法」の3つ
- 直喩・・・「まるで○○のような」「○○みたいな」と説明付きでたとえる
- 隠喩・・・「のような」「みたいな」を使わずにたとえる。直接の表現が隠れている。
- 擬人法・・・生物やものなど、人間ではないものを人間の言動にたとえる。現象をいきいきと描写できる。
- より強い印象を与えたい時は「隠喩」
- 知らないことは「知っていること」にたとえる
- 使いやすいのは「直喩」「隠喩」「擬人法」の3つ
- 7位、接続詞を「正しく」使う
- 接続詞は「使いすぎ」も「使わなすぎ」もダメ
- 必ず入れたいのは「逆のこと」を書く場合
文章はシンプルに。
こりゃまぁそうなんだけど、特にスマホのモニターなどで見たときに、文章が長いとそれだけでユーザは帰ってしまう。なので、文章はワンセンテンス・ワンメッセージにする。また、文章の文字数自体も60文字ぐらいで一文を区切ってしまって、長くならないようにした方がよい。
僕は、この文章をシンプルにするというのが苦手。というか嫌い。一文にぎっちぎちに意味を詰め込んで、画面を黒くする文章を好んでいるフシがある。なんかね、僕の読書体験で、いままでそういう詰まった文章が好きだったというのがあるのよ。また、SEO的になんちゃらーとか言ってる連中も、文章はシンプルにーとか言ってるのでそれも気に食わないというのもある。
まぁ、最近、文章をシンプルに保つ練習を始めましたけどね。できる限りワンセンテンスを短くして、2~3行で段落を開けるようにする。ブログでもあるから見出しを上手く活用する。こういう文書の形式作りからまずやってみる。
文章の型を身に付けてると、綺麗な文章を楽に書ける。
結論を最初に持ってくる。説明と具体例を次に出して、最後に結論で締める。こういう型を「PREP(プレップ)法」というらしいです。
僕もぶっちゃけ、ブログで書く文章に関しては型を完全無視しているよね。思いついたことを順番に羅列しているだけで、文章構成というのは考えていない。
まー、文章を書く前にまずは箇条書きにでもしてこれから書く内容を整理した方が、書きやすいというのはある。これからブログで書くときでもまずはアウトライナーで整理から始めるべきか?
まとめ
形容詞とか比喩とかは、理屈では知ってるけど実際に意識的には使えないっす。何となく今まで読んできた文章でああいう表現があったなーというのを、手なりでズバッとパクってくるのが自分の文章の書き方です。感覚で今まで文章を書いて来たので、型を知って積み上げる形の文章法の勉強も面白いなー。
また、Part1だけを引用してきたので、本書は文章のテクニック的な所に始終しているように見えるかもしれないですけど、これ以降の章で文章の心構えも書かれてます。
自分のお気に入りは28位の「日頃から内面を豊かに耕す」である。
「文章がうまくなるには、6割の『人生観』と、4割の『情報』と『テクニック』が必要である」(『悪文・乱文から卒業する 正しい日本語の書き方』/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
藤𠮷 豊; 小川 真理子. 「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 (Kindle の位置No.2595-2597). 日経BP. Kindle 版.
引用されている文章読本も、谷崎潤一郎の「文章読本」から、最近のネット時代の文章の書き方まで多種多様ですね。気になったやり方があるのなら、本書の参考文献からそれを解説している文章読本を選んで、そちらを熟読すれば良いだろう。
古今東西の文章読本のまとめとして、よい教科書だと思った。僕はとりあえずこの本を参考にしながら基本的な文章の型を覚えてみよう。