最近、kindleの読書端末を買ったんですよ。ここでちらっと触れましたよね。
めっちゃ良いですね。読書に集中できるし色んな本を読むのが楽しくなっている。そこでまぁ、読書量を増やす方法なんぞを調べているんですよ。twitterでこんな情報が流れてきた。
月30冊読書するためにどうしたらいいかとよく聞かれるが、1.テレビを捨てる。2.友人の誘いを断る。3.職場のすぐ近くに住む。4.飲みに行かない。5.残業が発生する仕事ならすぐに辞める。6.本を読む以外の趣味を辞める。 でだいたい達成できると思います。
— 冬木糸一 (@huyukiitoichi) May 22, 2018
まー、僕は読書ってのは生活を良くする手段なので、本を読むために仕事を辞めたりとか他の趣味を辞めるのは本末転倒だとは思いますけどね。
上のツイートとは逆に職場の遠くに住んで、電車通勤とかバス通勤にしたら通勤時間で本が読めますよ。僕は会社からは遠方に住んでいるんでバスの通勤時間が片道1時間半ぐらいあるんですけど、その通勤時間はラジオ日経を聞いて投資情報調べてたり、ブログ巡回してたり、本を読んでたりするんである。
また、車通勤などの人の場合はkindleの読み上げ機能を使うと良いかもしれません。
iPhoneのSiriを使って本の読み上げをさせることができるんだ。移動時に本を読みたいならオーディオブックってのもあるんだけど、別にこれでもふつーに使える。車通勤で1時間ばかし拘束されるんであれば、これで適当な古典やら新書やらを読み上げさせると月に2~3冊ぐらいは読めるだろう。
本当にそういうのすら出来ないほど時間がないけど本が読みたいって場合は、「ブンゴウメール」が役に立つと思う。
毎朝、300字程度の小説がメールで届く。届く小説は青空文庫の古典の名作の短編である。この分量なら朝の1分で読める。本が読みたいけど全く時間がないって人はこれは使えるかも知らん。
でまぁ、最初の話に戻るんだけど本を読みたいならkindleの読書端末がオススメ。余計なものがないから集中できるし、ハイライトを付けたりして気になったところにメモを残すことも出来る。
このハイライトってのが意外に便利だった。本を読んで気になったところを抜き出しておけば、すぐさまメールでPCに送ることが出来る。この抜粋にメモを加えればすぐに書評エントリーが書けるじゃん。それをつかって今日の本題では読んだ本の感想を残しておこう。
今回読んだのは『人生の勝算』前田裕二著。
- 作者: 前田裕二
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/06/29
- メディア: Kindle版
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showroomを開発した前田裕二の自叙伝。前田裕二氏は波乱万丈の人生を送っていて、子供の頃は親が破産して路頭に迷うことになる。そこで前田少年が選んだ生き方は路上ライブで投げ銭を稼ぐことだった。
路上で不特定多数の人々にオリジナルソングを聞かせた所でまったく立ち止まってくれなかった。そこで前田少年は試行錯誤して多くの人々の心を動かす方法を探り当てる。
その方法は田舎の場末のスナックなどが潰れない理由を分析して、顧客の居場所を作ってやることだと分析する。
「支払う「モノ消費」は、景気や需要に大いに左右されます。しかし、スナックは違います。コミュニティにおける絆をベースにして、より賞味期限が長く普遍的な、所属欲求や承認・自我欲求も満たされ得ます。果ては、ママの親身なアドバイスによって、つい人に言えない内面の弱さや悩みなども吐露してしまい、「本当のあるべき自分でいたい」といった自己実現欲求にまで消費理由が昇華していきます。」(『人生の勝算 (NewsPicks Book)』(前田裕二 著)より)
その、スナックのママを盛り上げてやりたいという常連客がいるから場末のスナックは潰れないのだ。ただの消費ではなく物語の中に参加させる事でユーザの承認欲求もみたしてやるのである。この理論はSHOWROOMのアバターを使った視聴者参加型のライブチャットへとつながっていく。
その後、前田氏はアメリカの投資銀行に勤めながら起業のアイディアを探り続ける。日本に帰ってきてDeNAで修行を始める。その中で就職活動、SHOWROOMの開発に向けてぶれない目標作りについて下記のように述べている。
「自己分析の目的は、人生のコンパスを持つことだと思っています。コンパスの重要性は、前述した通りですが、自分が何をしたいのかを示すコンパスがないと、人生という荒波の中で、すぐに迷ってしまいます。 それは、あらゆる物事を決める指針となります。就職活動に限らず、実りある人生を生きる上で、コンパス、つまり、自分は何を幸せと定義し、どこへ向かっているのかという価値観の言語化は、必要不可欠です。」(『人生の勝算 (NewsPicks Book)』(前田裕二 著)より)
SHOWROOMというwebサービスはライブチャットなのだが、twiiterやfacebookなどのSNSの次はライブチャットの時代になると前田氏は信じていて、SHOWROOMの出口戦略はGoogleの様な総合的なwebサービスを提供する企業なのだという。
前田氏はSHOWROOMで目指すべき目標をこの様に話した。
「再現性が高く、努力次第でいくらでも成功が生みだせるビジネスや勉強と同じように、エンターテイメントも、誰に対しても開かれた透明で公平な場所にしたい。」(『人生の勝算 (NewsPicks Book)』(前田裕二 著)より)
今までエンターテイメントというのはTV局や芸能事務所などが芸能人を独占して、一方的な方向でしかなかった。SHOWROOMではそれを双方向的に、プロとアマチュアの境目を無くしてどんな人でも居場所を作り出すシステムを作ろうとしている。そのため、AKB48の秋元康とも交渉して、多くのアイドルのライブチャットイベントを実現した。目標を持ってネットに参加するすべての人が成功できる場所を前田氏は作り出そうとしているのだ。
本書の感想。目標と選択でもってひたむきにビジネスを起こそうとする前田氏の真摯さに心を打たれる。起業をしたい人がどの様に考えて、どんな行動を取ってきたかの参考になる。前田氏はサービスローンチ直後、全くバグだらけのために顧客からの信用を失って、社員たちの心が離れていった時も目標を見失わなかった。経営者というものは孤独であってもすべての社員の目標を示すコンパスでなければならないという。
「最も不幸なことは、価値観という自分の船の指針、コンパスを持っていないということ。そして、持たぬが故に、隣の芝生が青く見えてしまうことです。」(『人生の勝算 (NewsPicks Book)』(前田裕二 著)より)
ビジネスに携わる人は読んだほうが良いです。
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