超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬著)を読んだ。

「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬著)を読んだ。


あ、ちなみに来週の週末の3連休はちょっと旅行行ってきます。弾丸ツアーで2泊三日。場所については特に秘す感じです。ちょっと疲れが溜まってお疲れモードだからね。仕事もプロジェクトの隙間がある今の内に内地の温泉地で湯治でもしてこようという算段です。


今年前半の体調を崩してる時に温泉旅行したら見事に復活できたからね。転地療法というのは本当に効果あるよ。2泊程度であってもきっちりリフレッシュできてスランプを脱出できるもんだ。最近は以前ほどはメンタル不調という訳でもないけど、疲れが溜まってることには溜まってる。今のうちに温泉旅行をしておいて後4ヶ月を無事に乗り切ろうという計画である。


なんでまぁ、明日明後日の今週末は自宅でブログストックを書きまくってる可能性が高いかな。台風も接近しておるし、外も天気は良くないだろうし、あんま外出するのも好ましいことではないだろう。今週末は沖縄県知事選もあることだし、ちょっと候補者の経歴をネットで洗い出して誰が良いかとか選ぶのもやっとかねばならん。選挙の時は大体この人に入れようというのは決めてるけど、それはそれとして候補者全員分の政治的な立場とかやってきた仕事みたいなものは調べて把握はしておくようにしてるのよ。僕もまぁ、属性的には相当なマイノリティですもんね。選挙で投票する先については熟考しすぎるということはないのである。


今日は何を書くかな。あぁ、そういえば本を一冊読了した。「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬著)を車の通勤中にオーディオブックで聞いていたのよ。1月ぐらいは掛かってしまったけどなんとか読了した。



この「同志少女〜」については今年の本屋大賞ということで気になってたのよ。読んでみたけど、内容は面白かったよ。ただ、気になったことは、この本が今の時代に本屋大賞に選ばれた意味なのである。この「同志少女〜」の主人公は、ソ連赤軍の少女狙撃兵なのよ。ロシアがウクライナに侵攻している今、真っ向勝負でロシア側の立場からで戦争の意味みたいなことを問うているので、時代性みたいなもんでもこの本は気になった。


この作品の中ではウクライナ出身のライバル「オリガ」も出てくるのだけど、悪役なのである。どうやらロシアとウクライナの不仲というのは今に始まったことではないらしく、歴史的にはロシアの建国以前からずっとあの辺りではバチバチいわせてたっぽい。この辺り、僕はポッドキャストのコテンラジオで少し時代背景みたいなものを勉強してたのだけど、どうも宗教的対立みたいなもんまであったりするらしく一筋縄で解決できるもんでもないらしい。


この作中では、ナチスドイツに侵略戦争を仕掛けられてるロシアが反撃して勝利するまでの話なのだけど、主題として扱われているのは「戦争で犠牲者になる人たちの思いと救い」みたいなところを取り扱っている。主人公は少女狙撃兵の「セラフィマ」なのだけど、今以上に女性の立場というのが低い身分に置かれていた時代に、さらに戦時中なのである。女性の扱いというのは半端じゃなく悪かった。そんな中でセラフィマは女性たちのためという理由で戦う。


扱ってるテーマとしては戦争で戦う兵士の虚しさ的なところを扱ってたりとかして、普遍的なテーマを書いているのだけど、今、ロシアがウクライナに侵攻している時になんでこの本を本屋大賞に選んだのかな?と選評者たちの意図が気になるところである。実際の戦争に対して、フィクションが持つ力に賭けるという風な意図があったのか?


この本ではロシア側からの立場で戦争というのを描いているけど、その中でも主人公たちが感じた戦争の虚しさみたいなものは普遍的であり、どこかの国だから戦争は正しいみたいな理屈はないだろう。戦争で犠牲になるのは敵であれ味方であれ、同じ人間であり、人が死んだのならば、その背後にある人間関係の絆や生きてきた歴史までもが全部台無しになる。戦争を引き起こすのは政治家であるが、その指示により普通に生きている市井の市民たちが徴兵されて戦場に行く。


セラフィマの敵のドイツ狙撃兵「イエーガー」であれど、ロシア人の恋人のために尽くそうとしていたけど戦争に引き裂かれた。お互いの立場は違えど、家族や恋人を思い国を守ろうという思惑は同じだったはずだ。戦争はそういう同じように守るべき家族や仲間を持つものでさえも殺し合いをさせる。


ちなみにここまで硬い話をしてきたので、最後は思いっきり趣味に走らせてもらう。この小説は百合小説です。扱ってる主題は戦争だけども、けっこー少女同士がキャッキャウフフしていちゃつかせるのが作者の逢坂冬馬さんの趣味なんだなーと分かる。僕も百合小説しか書かないので同志である。最後はそっちとくっつくかーと意外なところで終わる。今回、感想は硬めに書いたけどこの作品自体は読みやすいですよ。おすすめです。

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