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「ジョーカー」(ホアキン・フェニックス主演)を観てきたので感想を。

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「ジョーカー」(ホアキン・フェニックス主演)を観てきたので感想を。


☆気をつけてはいますけど、ネタバレ気味の所があります。未見の方は注意して下さい。


今日は昨日宣言したとおりホアキン・フェニックスの「ジョーカー」を映画館で観てきたのです。


「すっげぇ」と言うか、「ヤッベェ」映画でしたね。バットマンの悪役のジョーカーの生い立ちを追った映画だったんですけど、もう兎に角ジョーカーの生い立ちがひたすらに悲惨すぎるんですよ。バットマンの舞台のゴッサムシティというのは、貧富の差が激しく、貧しい人たちはゴミ溜めの中で生活しているようなものなのです。ジョーカーはそんな貧民窟の中で、精神障害持ちで、なおかつ要介護の母親の面倒をみながらピエロのアルバイトをしながら地道に生活しているんです。この時点でかなりイヤーな予感がビンビンですよ。僕らはジョーカーがバッドマンの悪役で愉快殺人をするサイコパスというのは分かってるじゃないですか? この貧しくて社会的弱者の優しい人間が、悪堕ちしていく様子を綿密に描いていこうとしているのが序盤の時点でわかるんです。


で、このジョーカーの前身のアーサーは子供が好きで、空気があんまり読めないけど人の痛みがわかる優しい人間なんですよ。それが、ある事件がきっかけで正当防衛に近い形で酔って暴行を加えてくる証券マン3人を射殺してしまう。ほんと、ここまではただのコメディアン志望のピエロアシスタントみたいな人間だったんですけど、徐々に徐々に世界が軋み始めるんですよ。


事件の関連で仕事を失って、社会保障で賄われていたカウンセリングも市の予算削減で中止、母親が転んで倒れて瀕死になる。この何か嫌なイベントが起きる時は決まってBGMはなんか「ズーンズンズーンズン」て感じの低音の重ーいダルトーンの音楽が流れてきてアーサーが追い詰められていく様子が描写されるんですね。


で、ネタバレはしないように気をつけるんですけど、アーサーは自分のアイデンティティであった喜劇への思いすら、ある事件がきっかけで奪われるんです。そこで、自分の人生が悲劇なんだけど、主観的にみたら喜劇だという結末に至ったのですよ。で、狂気のように笑いながらこれまで自分を追い詰めてきた人たちを次々と惨殺。最終的には街で暴れまわる暴徒たちを眺めながら、破壊されたパトカーの上でうっとりと踊り狂うんですよ。


この映画ではなんというか、有る種の自己実現が語られてるんです。アーサーにとっての完成形がジョーカーだったというのは、生い立ちから結論付けられてる様な結末だったんですよ。それまでの甘さを全部断ち切った結果、快楽殺人鬼になることがアーサーにとっては必然の結末だったという風なシナリオなんです。そこまで踏みとどまれる要素はいくつもあったんですけど、アーサーはひたすらに運が悪かった。結末に至って分かることはアーサーを正常な世界に引き留めようとした人すら妄想だったというオチなんです。


なーんかね、ここで語られる世界は他人事じゃないんですよ。僕にとってはこのジョーカーの姿は日本でも大量殺人のテロを起こした、加藤智大とか植松聖とダブって見えたんですよ。日本の社会でもどんどん運悪く追い詰められて無敵の人になって、犯罪でしか自己実現できない人間というのは現れてくるのでは無いかと想像してしまう。この作品、どうなんだろ?と思いましたよ。R15とはいいますけど、構造を上手く解釈できないとジョーカーにただただ感情移入しちゃって犯罪を肯定しちゃわないかなと、それだけは心配。


まー、社会の問題を上手く切り取った作品としては素晴らしいです。また、こんな感情移入させる表現もすばらしいです。ただ、評論家がうまく調理しないとこの作品、単なる犯罪者の肯定になりかねないです。みた後、感情移入したものが何なのか? 観客が判断しないといけないというかなり難しい作品でした。

今日の徒然


朝は映画「ジョーカー」を観に行って、午後からはラジオを収録して配信。そちらの収録したラジオの方はこちらになっております。



ジョーカーの感想と百合文芸コンテストに関する意気込みとか作業方針とかそんな事を語っております。


ラジオの中でも語ってますけど、10月19日と20日は沖縄旅行にでかけておりますので、その週はラジオを休みます。ブログに関しては予約投稿ができますので、来週あたり記事を作っておきますので対応できますけど、ラジオに関してはそれほど時間も取れないのでお休みです。


ラジオは相変わらずカミカミが抜けないねー。原稿を3000字ほど作って読み上げてるんだけど、もうちょっと丁寧に読み上げないといけないのだと思う。ラジオに関しては前も語ったけど、トークスキルの練習のつもりで配信をやっているのです。


まー、ラジオにつきましてはマシュマロでふつおた、いつでも募集中なのでお気軽な気持ちでどんどんお便りをください。最近、質問箱系のサービスはそろそろ斜陽かなと感じる事案が発生してきていますけど、とりあえず僕はひたすら設置しておこうと思います。貰ったお便りに関してはradiotalkの配信の中で紹介して回答させていただこうと思っております。


それでは皆さんのお便りをお待ちしています!

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