超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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この日本の行き詰まりについて思う。

この日本の行き詰まりについて思う。


信じられない事件が起きた。


www3.nhk.or.jp

演説中に銃で撃たれた安倍晋三元総理大臣は、治療を受けていた奈良県橿原市内の病院で亡くなりました。67歳でした。


まずは安倍晋三元総理大臣のご冥福をお祈りします。僕の政治信条とは違う人であったけど、長年この国の政治のトップとして頑張ってきた人でした。このような事件に巻き込まれて亡くなってしまったのは本当に悲しく思います。


正午ごろにこのニュースの第一報を聞いた時は耳を疑った。日本国内で、銃を使って一国の元総理大臣を襲撃する事件が起きたのだ。twitterなどで情報収集をおこなっていると、この報道が本当のことであるらしいということが分かってきた。あまりにも非現実すぎて、何かの大規模なデマが巻き起こってるのかなと思ったのだ。


徐々に時間が経ってくるにしたがって、重傷の安倍元総理が病院に運ばれて治療を受けていることを聞いた。心肺停止ということで、難しいだろうなとは思っていた。でも、実際に亡くなったという速報を聞いて、心の中で悲しみが巻き起こった。政治家である前に一人の人間であるし、安倍さんにも奥さんや家族が居る。家族も本人もこんな凶事で命を失うことなど想像もしてなかっただろう。


いや、、どうにも起きている事態に対して理性が追いついてこない感じがするというか、なぜ日本で銃を使って政治家を暗殺するという事件が起きてしまうのだ。犯人が使った凶器は3Dプリンターで自作した手製の銃だというけど、そういう特殊な状況というのは簡単に起きてしまうのか? 今現在のインターネットなら銃の設計図なども簡単に取り寄せることができるけど、それを使って実際に政治家を暗殺しようとする人物が現れてしまうのはいまいち現実感がない。


そういうことができてしまうのは想像ができるけど、実際に行動に移すような人間がいるというのが思いつかないのだ。人を殺すというのは並大抵の憎悪ではないという思いがある。それとも、案外、人を殺すまでの思考の分水嶺というのは自分が考えているよりも低いところにあるのか? 政治に対する思考というのは、感情に近いところにあるけども、自分と主義主張が違う人間がいるからといって、それを自らの手で殺そうと思うまでの助走距離というのは随分と遠いと思うのよ。そこまで狂信的に思い詰めた人物が、日本で銃を手に入れて実際に暗殺を成功させることができてしまったことに恐怖する。


日本という国は、世界有数の安全な国である。他の国のように銃器が流通していないし、道端で暴漢に襲われたりするのは確率的には低い。財布を落としたとしても交番に行けば戻ってくる可能性が高い。治安が安全である理由というのは、日本という国の国民性によるところも大きいと思うのだ。なんだかんだで、この国の人々というのは相互扶助でお互いを助け合ったりとか、他人には迷惑をかけないように気を遣うメンタリティがある。


しかし、近年になって格差社会が広がり、貧困や社会的地位の差によって、社会に復讐するために無差別に加害をするような「無敵の人」による事件が増えてきている。僕がまず想像するのは秋葉原通り魔事件の加藤智大であるが、それ以外にも京都アニメーションにガソリンを持って襲撃した放火事件などもあった。


日本社会は、自民党小泉内閣の時代から新自由主義により格差を許容する方向性で政治の舵取りを進めてきた。一体、それが本当に正しいことなのかは僕は分からないのだ。日本という国は、制度の面では国民健康保険や最低限の生活の保護など、ひとまずセイフティネットで社会からあぶれてしまった人々も保護しようとはしてきた。だが、資本主義の中での効率性を求めて新自由主義のような制度を取り入れたことで、富めるものはますます富み、貧しいものは社会から見放されるような流れが生み出されてきた。今の岸田内閣というのは新しい資本主義だと言って社会の富の再分配を見直すような政策を取るようであるが、それでどこまでこの格差社会が改善されていくのか分からない。


今回の安倍元総理を襲撃した犯人がこのような「無敵の人」の犯行であるかは分からないけども、日本ではこのような凶悪犯罪が起こるような素地ができてしまってるのである。社会に対して恨みを募らせた個人が報復のために銃やガソリンを手にして無差別的に無辜の人々を襲うような事件がこれから起こらないとも限らない。実際に政治家を狙って襲撃するようなテロ事件が実際に発生してしまった。人々は気持ちに余裕がない。日本はもはや治安が良いと安心できるような国ではないのである。


この日本社会の未来がない閉塞感というのは今の日本を生きている皆が感じているだろう。この社会の舵取りをこのまま惰性的に今の与党に任せて良いのか僕は分からんのだ。かといって今の野党も具体的で現実的な方策を打ち出せてるとは思えず、ちゃんと自信を持って一票を入れられる政党がいるかは悩んでしまう。まぁ、政治家一人一人の主張をしっかりと確認しつつ、ちゃんと仕事をしてくれる政治家に投票するしかないですな。

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