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「知的複眼思考法」(刈谷剛彦著)を読んだ。

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「知的複眼思考法」(刈谷剛彦著)を読んだ。


「知的複眼思考法」(刈谷剛彦著)を今日読了したんですよ。



現代社会において必要な考え方じゃないかと思いますね。序文においてこのような事が書かれていた。

私たちは日々何らかの選択や決定をしながら生きざるをえない 。昼食から牛肉の入ったメニュ ーを排除するのも 、不正の発覚したメ ーカ ーの製品を買い控えるのも 、わずかな預金を銀行から郵便貯金に移し替えるのも 、公立学校が頼りなさそうだからと子どもを塾に通わせ始めるのも 、特定の政治家のイメ ージをショ ーアップするワイドショ ーにチャンネルを合わせるのも 、それぞれが政治的 ・経済的 ・社会的な意思表示であり 、日々の選択 、決定である 。


我々は日常生活の中で色んな情報に囲まれて暮らしているのだけど、その情報を取捨選択することがそのまま消費者としての我々の利益に直結する。そして、企業や政府はメディアなどを使って流す情報で国民や消費者の行動をコントロールしようとする。なので、情報の受け手である我々は不利益を被る広告に騙されないようにしたり、特定の思想に偏らせるアジテーションに乗せられない様にしないといけないのだ。


刈谷氏は構造主義のバルトの言を借りて、こういう現象を引き起こす「神話」についてこう述べている。

バルトは 、 「神話はものごとに 、説明の明晰さではなく確認の明晰さを与える 」 (一八九ペ ージ )ともいっている 。当たりまえのこととして 、 「ああそうなんだ 」と人々が納得し 、それですませてしまう 。根拠や証拠が十分に示されていなくとも 、 「それも当然 」とものごとを確認する材料を提供する 。バルトのいう神話とは 、このように 、私たちがものごとをどのように見ているのか 、それにどのような説明を与えるのか 、そうしたものの見かたを基礎づける枠組みのことである 。しかも 、そうした納得が本当に正しいのかどうか 、それを十分に検証しなくても 、世の中に通用するものの見かた──それがバルトのいう 「神話 」である 。


人間の認識は構造上の問題で、すべての事を論理的に解釈して考えるよりも、ある程度のバイアスで解釈して認知リソースを減らそうという働きがあるんですよ。そういうのがステレオタイプだったり常識だったりして、現代人はいろんな「神話」に縛られながら生きている。


知的複眼思考とは、そういうステレオタイプや常識に縛られた視点に気づき、違った方向性から考えられるようにする色んな方法論である。この本では批判的な読書や考えながら書く方法で偏見やバイアスから解き放たれた視点を手に入れようとしている。


ここでは簡単に、批判的読書のコツのみを引用しよう。

批判的読書のコツ20のポイント批判的読者は……

1.読んだことのすべてをそのまま信じたりはしない。
2.意味不明のところには疑問を感じる。意味が通じた場合でも疑問に感じるところを見つける。
3.何か抜けているとか、欠けているなと思ったところに出会ったら、繰り返し読み直す。
4.文章を解釈する場合には、文脈によく照らす。
5.本についての評価を下す前に、それがどんな種類の本なのかをよく考える。
6.著者が誰に向かって書いているのかを考える。
7.著者がどうしてそんなことを書こうと思ったのか、その目的が何かを考える。
8.著者がその目的を十分果たすことができたかどうかを知ろうとする。
9.書かれている内容自体に自分が影響されたのか、それとも著者の書くスタイル(文体)に強く影響を受けているのかを見分ける。
10.議論、論争の部分を分析する。
11.論争が含まれる場合、反対意見が著者によって完全に否定されているのかどうかを知る。
12.根拠が薄く支持されない意見や主張がないかを見極める。
13.ありそうなこと(可能性)にもとづいて論を進めているのか、必ず起きるという保証付きの論拠(必然)にもとづいて論を進めているのかを区別する。
14.矛盾した情報や一貫していないところがないかを見分ける。
15.当てになりそうもない理屈にもとづく議論は割り引いて受け取る。
16.意見や主張と事実との区別、主観的な記述と客観的な記述との区別をする。
17.使われているデータをそのまま簡単に信じないようにする。
18.メタファー(たとえ)や、熟語や術語、口語表現、流行語・俗語などの利用のしかたに目を向け、理解につとめる。
19.使われていることばの言外の意味について目を配り、著者が本当にいっていることと、いってはいないが、ある印象を与えていることを区別する。
20.書いていることがらのうちに暗黙のうちに入り込んでいる前提が何かを知ろうとする。

(CriticalReadingImprovement,AnitaE.Harnadek,MacGrawHill,Inc,1969,pp.12を参考に作成)


この批判的読書の方法は、本を読むときのみならずインターネットに流布している話題を読むときにも必要な考え方だと思われるのである。特に、twitterだとデマや誹謗中傷が普通に流れてくるので、それを疑って拡散したりしないようにする考え方などは必要不可欠である。このことについては僕はこう思っている。



そう思うのである。色んな物が利益誘導するために広告やらデマが乱れ飛んでいる社会において、確度が高い情報を取捨選択できる考え方を身につけていると、それだけで回りよりも上に立てるのだ。現代社会において、この「知的複眼思考法」の考え方はとても重要になってくると思う。


今日の徒然



今日は妹が出産のために入院しているのだけど、退院だったので僕が半休を取って送り迎えをしていた。そのため今日は仕事も半分である。


んー、明日は金曜日で筋トレの日ですね。最近、めっきりとランニングをサボっていたけど、明日から週三でジムに通って筋トレとランニングをやろうと思う。メンタルのバランス維持のためにも規則的な運動と生活習慣は欠かせないのである。



ひとまず運動習慣は維持しようと思う。

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