生きている実感を感じたい。
人生は泥臭く生きるしか無い。
「嫌われる勇気」を再読してみたんですよ。やっぱりこの本は自分にとって必要な本なのだなと思う。
対人関係で悩んでみて、それで解決策を探して「嫌われる勇気」を読んでみたのだけど、人生の生き方とかそういうことを考える切っ掛けになった。やっぱり仕事に忙殺されて生き方も雑になっていたから、ちゃんと実感を重視して生きなければなと襟を正した。
そこで考えたことがあったんだけど、「人生にはスマートで効率的な生き方というのはなくて、泥臭く一つづつ人生のタスクを片付けていくしか無い」とそんなことを考えた。
人生はすぐには変わらない。
僕は効率的に生きたいとか考えてしまって、いろんな本からライフハックの知識を集めてしまうじゃないですか。それで実際に生きるのが楽になったか?と問われると、それほど何もかも楽に生きられているとは言い難いんですね。
実際に何かタスクをやってみる段階では、苦労しながら手を動かして、面倒くさい仕事をやりつつ苦しんでいる。これはどういうことなのだろうと考えてみることがあるんです。
で、結局の所、分かったこととしては、人生にはスマートで効率的に生きるやり方ってのは無いんだろうなーという前述した言葉である。なにか人生の生き方のコツとか分かっていてもさ、実際にその物事を成すためには自分の手で石を積み上げていくしか無いんですよ。自分の主観で見える世界というのは、劇的に一日でパッと切り替わることなんて少ないし、漸次的にしか風景は切り替わって行かないんだろうなと分かった。
石を積み重ねるように
生きるのは面倒くさくて、退屈なことの連続である。そりゃそうだ。実際に生きているということは、フィクションの世界のように何か劇的なことが起きて大きく変わるということはまずなくて、毎日同じ様な代わり映えしない日常が続いていく。
そんな日常に飽きて、感情の赴くままに怠惰にダラダラと生きてみたいという衝動は無いわけではない。何もかもを放り出して、面倒くさいことは何もやらずに欲望の赴くまま、好き勝手に生きてみたいと思いつくこともあるけども、一方でまたそういう生き方はつまらないだろうなと考えもするのである。
自分の傾向性として、日常の中で努力を積み重ねて日々鍛錬をしながら生きていくのを好む、というのがあるけど、これが日常的で当たり前過ぎて何のために努力をしていたのか忘れることがある。
努力それ自体を幸福に感じようなどとマゾいことを口走ってるエントリーもある。
「ゴールのない頑張りなど苦しいだけ」。これは本当にそうだと思う。特に目的も目標もなく、努力それ自体を目標にしてただただ艱難辛苦だけを積み重ねていく人生というのは何も楽しくないのでは? そういうことを考えることもある。
今この瞬間にスポットライトを当てて
「嫌われる勇気」にこの様な言葉があった。
われわれはもっと「いま、ここ」だけを真剣に生きるべきなのです。過去が見えるような気がしたり、未来が予測できるような気がしてしまうのは、あなたが「いま、ここ」を真剣に生きておらず、うすらぼんやりとした光のなかに生きている証です。
人生は連続する刹那であり、過去も未来も存在しません。あなたは過去や未来を見ることで、自らに免罪符を与えようとしている。過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」にはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。「いま、ここ」を真剣に生きていたら、そんな言葉など出てこない。古賀史健 、岸見一郎 嫌われる勇気 ダイアモンド社
日常の中で努力をする理由は、それで何かを成し遂げようと未来を予測しながら生きることではない。今、その瞬間を、ビビッドにはっきりと認識するために自分は面倒くさいことでもちゃんと手を動かしてやってみようと思うのである。
世の中には効率的に賢く立ち回ることこそ素晴らしくて、役に立たないことなど意味がないと言ってきたりするようなやつとか居たりするけど、そういうのはノイズである。自分がこれが最善であると脳に汗をかいて考え抜いた答えであるならば、それに対して全力投球すること。これがビビットに生きている実感を感じるための方法だ。
泥臭く苦労しながら人生を生きていく。僕にはそういう生き方が似合っているんだと思う。そして、そういう生き方はそんなに嫌いじゃない。
まとめ
人生は苦労するからこそ達成感を得られる事もあるんだと思う。何もかもスムーズにスマートにこなしてしまう人というのは、生きてる実感が薄いであろう。いろんな壁にぶち当たりながら、苦労して失敗しながら生きているからこそ生の実感を感じることができる。強烈な生の実感を得るためには、毎日その日その日で全力投球をしながら目の前のことに全力で取り組む。全感覚を今に集中させて、その中で最善だと思えることをやっていけば良い人生になっていくだろう。