
中世の暗黒時代を学び、AI革命の未来を考える。
おはようございます。6月も後半に差しかかって、沖縄ではセミが一斉に鳴きはじめ、もうすっかり夏の景色になってきた。気温も上がってきたし、子どもたちもそろそろ夏休みに入りそうな気配がある。道が空くといいんだけど、今のところ朝の通勤ラッシュはまだまだ健在で、なかなかに骨が折れる。
そんな朝の時間を、僕はオーディオブックで過ごしている。最近のお供はユヴァル・ノア・ハラリの『Nexus』。ちょうど中世の魔女狩りや宗教的世界観について語られていて、これが今、自分が構想している小説とぴったり重なってくる。書こうとしてるのは、ルネサンス末期の魔女狩りや科学革命、ニュートンやベーコンといった時代の変わり目に関する話。アニメ『チ。』に近い雰囲気になるかもしれない。
僕自身、前に書いた「機械の神と語られしものたち」ではあまりに複雑な概念を詰め込みすぎて、自分以外には読めない小説になってしまった。あれはあれで面白かったけど、自分にしか伝わらないんじゃ意味はないと反省している。だから今回は、もう少し読者に寄り添うような、手紙を書くようなつもりで物語を紡ぎたい。
調べ物は楽しい。図書館に通って中世の魔女狩りをリサーチするのも、AIと壁打ちしながら知識を深めていくのも、僕にとっては趣味のようなものだ。ルネサンス期の美術や哲学、歴史を辿る中で、知識がどのように変遷し、人類の思考がどう進化してきたのかを想像するのが面白い。
最近はニュートンと錬金術の結びつきなんかについて調べている。王立協会であるとかその辺りのボイルやベーコン、スピノザなどの哲学と科学の結びつき。宗教の妄想からいかにして科学の合理性へ思想が移り変わっていったかなどの書籍を調べている。まぁ、これは作品にも書かないといけないので、適当なところで作品に使う知識だけを切り出してメモ化するなどの工夫は必要だなと感じてる。
Nexusで語られていたのは、グーテンベルクの活版印刷が宗教改革や魔女狩りにどう影響を与えたのか。技術が思想をどう支え、拡散させたのか。その構造を現代のAIに重ねてみると、やっぱりAIも一種の革命なのだと思えてくる。知識が民主化され、誰でも図書館のような情報源にアクセスできるようになった。その結果、「何を問い、どう語るか」という編集力や発信力が、個々人の差になっていくんじゃないかと感じている。
だから僕は、AIにどんどん投資していこうと思っている。これからの10年、AIをどれだけ使いこなせるかで、大きな差がつく時代になると思う。僕はプログラマーとして、AIに仕事を奪われる側かもしれないけど、むしろ使いこなす側にまわって、プログラミングにも取り入れていくつもりだ。
最終的にやりたいこともある。3000日以上続けているブログや、Scrapboxに蓄積してきた膨大なライフログ。これらをAIと組み合わせて、「僕のことを一番よく知っている僕専用のAI」を作ってみたいと思っている。LangChainとか使いながら、自分の知識を自分のために最大限活かせるような環境を作っていけたら最高だ。
歴史を学ぶことも、AIを使いこなすことも、結局は「自分が何を知りたいか」「何を伝えたいか」に帰着する。だからこそ、過去と未来の両方を行き来しながら、僕は今日も、ブログを書いている。