何のために小説を書くのか分からなくなってる。
んー、とりあえず生活改善とかそういう系でも書いた方が良さげなのかな。小説執筆習慣が難航してるよなぁ。
今日の小説執筆の勉強終わり。
— ゆきにー@雑文書き (@yuki_20211) 2020年8月19日
結局、自分は何が書きたいのか分からないので、「アイディア大全」を読んでいた。
いや、何が書きたいのか分からないというより、なんで書いてるのか分からない。
自分は何のために小説書いてるのかが謎。別にtwitterとかカクヨムとかで多くの人に読まれてちやほやされたいみたいな感覚もあんまりない。このブログにしてもそうなんだけど、「読みたきゃ読め、読みたくなければ帰れ」みたいなこわっぱみたいな感覚で文章書くのに慣れすぎちゃって、なんのために書くのか方向見失ってる。
書いたら公募でも出してみようかなーみたいな事も考えたんだけど、別に今はあんまり小説家とかもなりたくはない・・・。結局、自分は自分が読みたい物語を書きたいだけなんだよね。自分の頭で色々とプロットとか考えて、面白げな物語を作り出して、それを文章化して自分で読んでニヨニヨしたいってのが一番のモチベーション。なんか、東方の二次創作とかだと、このカップリングで自分が理想のいちゃいちゃな小説書きたいみたいな欲求で書いてる。
何が原因なんだろ?って考えたら、あまりにも今まで作品発表して承認欲求満たせる機会が無さすぎて、そういうのに関わるのが心底嫌になったみたいな感覚がある。いや、なんかtwitterとかで色々とワナビ系とかフォローしてみたんだけど、数字増やす努力とか遠まわしな自慢とかそういうの言い過ぎで、自意識過剰の浅ましさとか感じちゃって、そういうのは嫌だなーって思った。
まぁ、自分は小説は自分の満足する作品を書きたいんだなーと思う。この「満足する」ってのが何なのか分からんのよ。小説の質を高めたいみたいな願望もある。自分の内面を掘り下げて、内側にあるコンプレックスとかもろもろの問題と立ち向かってそれを作品に昇華してみたい。なんか、私小説書きたいみたいね。今書いている作品もなんか、統合失調症やらもろもろのディティールを掘り下げてたりとかで書きたいのがそっち方面なんだわ。
しかし、私小説を書くにしても作品のトーンが暗くなるのはなんとかならんか?と思う。展開が暗すぎて書く気力が続かない。あんま内側に籠って自分の自意識の残響聞いてるのも、大層不快なもんで書くのが楽しくない。僕は「型にはまらない自意識は見るに堪えない」みたいな信念もあるんだけど、内側に籠ってカオスになってる前衛芸術みたいなものも、前提となる創作理論やら先人の作品をちゃんと勉強して守破離してんのか?とかそういう所を見るので型稽古も大事だと思ってるのよ。
僕が好きな作家って夏目漱石とかだったりするんですよ。高校ぐらいの時に「こころ」から色々と読み漁って「夢十夜」は全部筆写した。最近、こんな増田があった。
漱石はなあ、組織に馴染めんやつ、時代遅れ、アスペ……その他もろもろの「はみだし者」の心のよりどころになる文章を山のように生み出したんや。それだけでなく、「なんでそうなるのか」「どうしたらええんか」について、誰よりも早く考え、真面目に悩み、胃潰瘍で血を吐くほど苦しんで苦しみ抜いて書き続けて死んだんや。すごい人なんやで。
そもそもな。文学というのは、「形のないものに形を与える」営為なんや。こいつのおかげで、人の抱える人生への悩み、生きづらさみたいなもんに少しだけ形を与えることができて、それは心理学的に言えばめちゃめちゃ大きい社会的な「癒やし」効果になるんや。漱石がやったのはそういうことになる。端から見れば、ただ「小説を書いてた」だけやろな。漱石がもともと建築家になるつもりやったって知っとるか。けどなあ、友達に止められたんや。「夏目くん!残念ながら日本はまだまだ二等国や。君が思うヨオロッパみたいな建築ができるまで、まだまだ100年はかかるな。建築はまだ早い」てな。「それよりな。夏目くん。文学や。文学で、人の心に千年残る巨大建築を打ち建てたまえ(ニヤリ)」夏「ガーーーーン!」…………てなもんや。単純やな。でも、ほんまにそれだけのことをしよったんやこいつ。すごいやつやで。
なんか、村上春樹も似たような事を言ってたなと思いだした。前も似たような事で悩んで苦しんでエントリー書いてたわ。
読んだ人の心を救う物語を書いてみたいとは思うけど、そんな事考えてあまつさえ高言する奴は増上慢だとも思ってる。僕は河合隼雄先生に憧れて大学は心理学を専攻したんだけど、実際にカウンセリングの練習とか介護福祉施設で実習してみて分かったのは「自分には悩んでる人や病んでる人は救えない」って事で、カウンセラーとかは無理だと分かってさっさとプログラマに鞍替えしちゃった。だから漱石はすげぇんだよ。ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」もそっち方面で人類史に残るようなすさまじい小説らしいので読んでみるか?とも思ってる。
なんか、今回のエントリーは掘り下げて書けば書くほど無力感に悩まされるし書かなければよかった。