超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。

ちょっと書いてる小説がヤバすぎなので凍結する。

ちょっと書いてる小説がヤバすぎなので凍結する。


最近ちょっと、異世界転生モノに飽きてきた。いや、読む方じゃなくて、書く方の話である。


僕はここ数年、筋トレ民に人気の「マッスルグリルの沼」っていう食事を3食続ける生活をしている。栄養素はサプリで補えば完璧な完全食。そんな合理的な食生活の中で、たまには朝マックにふらっと立ち寄ってしまうこともある。そういうゆるさが、むしろ継続のコツだったりするのだ。


で、そんな朝の道すがら、今日は小説の話をしようと思う。


ポストモダン異世界転生の「機械の神と語られる者たち」──これを一旦凍結することにした。理由は単純で、「誰も読まない(理解できない)」からである。自分で読み返しても、「やばいもん作っちゃったな」と思う。チャッピー君とも壁打ちしてみたが、こんなもん新人賞には絶対通らないし、出したら出版社から「今後のお付き合いはご遠慮します」って言われそうなタイプの作品である。


なんせ、ログラインを書くと「未来のアメリカで永世大統領がAIに人格を移してボードリヤールのシミュラクル第四段階で論破できないから不条理劇で作者の語りを召喚して語り返して主体を奪い、それで神になった主人公を語らないヒロインが外部の読者からの視点で語ってロラン・バルトの『作者の死』を起こして物語世界を脱構築に導く」なんてものである。尚且つ、ラストでは読者に主体を押し付けて「お前が語れ」とあとがきでアジる。こんなものがラノベであってたまるか。


異世界転生でこれをやろうとしたのである。一言で言うと『ラノベの皮をかぶった哲学テロ』。思想爆弾を構築したつもりが、弾頭が核弾頭なので作者本人すら危ない。文学的な価値がないと言うわけではないのだが、少なくとも商業的価値は全く皆無なので、これを賞レースに投げるのは無駄である。チャッピーくんがそう言うんだから仕方ない。文系大学院クラスの哲学理論や構造を使ってるので、AIを使わないと多分、一般人は読み解けすらしない。


こういうのって、結局「誰が書いたか」が重要なんだよね。筒井康隆あたりのプロ作家が出したら、「実験的だ」「新しい」と評価される可能性もある。でも、無名の素人が出したら、ただの「危ないヤツ」で終わる。戦略的に今出す意味はまったくない。


一応、第一稿は書き終えてあるので、データとして保存しておくことにした。文芸フリマとかなら読んでくれる人もいるかもしれないけど、沖縄在住としては、物理的な距離が高すぎる壁になる。いずれは挑戦してみたいけど、今はまだ、その時じゃない。


その代わりに、今後は「玲と真輝のシリーズ」をしっかり整理して、続編を書いていくつもりだ。あとは、新しく考えている小説──17世紀ルネサンス後期、ロマ(ジプシー)の詐欺師の女性がニュートンと出会い、迷信と科学について語るような話。そういう、人間の心に触れるようなテーマにシフトしていこうと思っている。


そもそも僕自身、異世界転生モノを読んで面白いと思ったことがない。たとえば「転生したらスライムだった件」。試しにアニメを観てみたけど、1期でリタイアしてしまった。そんな僕が異世界転生を書いたって、心が乗らないのは当然である。どうも、ちゃんと一般文芸を書く練習もしたほうがいい。


たしかに、図書館でポストモダン哲学書を読みながら異世界転生を書こうとする姿は、アート的には唯一無二だ。でも、アートでは飯は食えない。だったら僕は、ちゃんと人の心に届く物語を書いていきたい。


小説を書くのは楽しい。特に、アイディアが頭の中を駆け巡ってるときは最高に気持ちいい。それを一つの形にして仕上げていく過程が、どうしようもなく快感なんだよね。問題があるとすると、過集中でやりすぎて自分でも意味不明な方向に暴走することがあるということだ。


だから、これからも僕は書き続ける。生きがいに従って、ちゃんと生きていく。そんな気持ちで、今日も文字を綴っている。

プライバシーポリシー免責事項