玲と真輝のシリーズの変遷を語る。
AIに玲と真輝のイラストやらせたけど、あんまりだな。AIイラストってストーリーがなくてステレオタイプな感じであんま好きじゃないんだよね。多少、下手くそでも魂が入ってる絵が好き。
筋トレがない日にはちまちまと玲と真輝のシリーズの1作目の「ナナシノユウレイ」のリライトをしてるんだけどさ、このシリーズはなんかすごい感じになってきてしまっている。
元々、この作品は2012年とかその頃にはてなのコミュニティの企画で「頭蓋骨持ち歩き少女コンペ」のような同人物書きのイベントがあったんだけど、そっちに持ち込もうかと思って書き始めた作品である。しかし、その時はなんか周りをみるとそこまで熱量のある書き手がいなかったもんでお蔵入りにしてた。
そしたらその頃の文芸フリマの方で合同誌を書きませんか? というメールの問い合わせが来たので、以前放置してた小説のアイディアをとりあえず書いて仕上げて出してみるかーという感じで、2週間ぐらいでパパッと「ナナシノユウレイ」を書いて投稿した。まぁ、この時もレスポンスはパッとしない感じであり、特に自分の作品に感想が来たという企画者の連絡もなかった。
何も言われないので作品はテキトーにpixivなんかに放り出してずっと何も音沙汰なく過ごしてたんだけど、ある時、ブログを書いてたらその頃、はてなブログの界隈で「バーチャルブロガーが今熱い!」などという流れになり、ブログカスタマイズの吹き出して会話をしてるブログのブームというのがやってきた。
なんでまぁ、僕もやりてーなということで、適当に30分ぐらいで玲と自分の自画像なんかをチャチャっとイラストを描き、それをブログカスタマイズで吹き出しにして、たまに吹き出し劇場で玲たちと会話をするというようなことをやってたのである。
そういや最近、吹き出し劇場やってないね、小説の販促もしたいし、たまにはやらんとならんな。美弥と晴明のイラストも書いてあるし、キャラクターを増やして久々に吹き出しにやりたいよな。
閑話休題。で、吹き出し劇場で色々と玲と真輝を使って寸劇なんぞをやっていると、色々とこの二人のキャラクターというのは面白いということがわかってきた。僕は「ナナシノユウレイ」に関しては、1万5000字程度の短編作品であるし、そこまで熱量を入れずに書いていた。とりあえず頭蓋骨持ち歩き少女のアイディアについて適当にキャラクターに肉付けをして、キャラクター主導型の物語でわちゃわちゃさせとくかーという感じで書いてたのである。
ブログで吹き出し劇場をやってると、二人のキャラクター像が完璧に固まってきた。キャラクターが勝手に動き始めてしまったのである。これは自分的にもなんかすごい経験だったのだけど、自分が作ったキャラクターに続編を書くように脅されてしまった。
そこからまた数年ぐらいぐだぐだとしてたのだけど、いい加減書くかーということで玲と真輝のシリーズの続編の「イヌガミギフテッド」を書き始めた。これは玲のライバルキャラの石動夕夜をメインで描きたいなと思って書いた作品である。四国には犬神伝説があるという民間伝承だけは知っていたので、それを徹底的に膨らませた結果、夕夜のような世の中に憎しみを抱いて世界を自分ごと滅ぼそうという破滅型ののキャラクターができたのである。
ちなみに夕夜くんに関しては吹き出し劇場とかでは性格を丸くして書いているが、彼の抱えてる背景とかもめちゃ重だし、玲とは月と太陽のような反対側の道を歩いてる「選ばれた子供」である。今後の作品で彼が救われるかどうかは分からんけど、玲との関係も含めて今後でなんとかしたいよね。
「イヌガミギフテッド」を書いていたら、彼女たちの世界観が思いっきり拡大された。「選ばれた子供」とか「霊導士」とかのオリジナル概念ができたのはこの作品からであり、ストーリー全体の基盤がまとまってきた。神様とか出したら面白くね?とか色々と考えていたのだけど、この時点では完璧に構想が固まってなかった。
案外、自分比で「イヌガミギフテッド」は好感触だったので、そのまんま続編を書いてしまおうと思った。まぁ、この作品はオープンエンドで「これからも二人の戦いは続く」的な終わらせ方をしたので、続編に繋げるのは既定路線だったよね。
続編どうすっかなーとぼやぼやと考えていたけど、その時に「陰陽師のYoutuberとかいたら面白くね?」とかアイディアが降ってきた。それでキャラ造形を膨らませてできたのが土御門美弥である。彼女はまぁ、軽薄そうに見えて友達思いで、根っこの方で強い信念を持ってて非常に精神的にかっこいい。美弥の成長物語は今後展開されると思われる。
この時点で世界観の構想は固まってきており、「神道・仏教・陰陽道・民間伝承ごっちゃ混ぜ、なんでもありあり無国籍系和風ファンタジー」というカオスなものが出来上がった。日本の宗教の精神世界の概念を全部ぶち込んだ、なんでもありのファンタジーにしてしまえということである。
一応、これでもそういう舞台設計のリサーチとか裏どりについてはある程度やっている。神仏習合や仏教の本地垂迹説を極限まで都合よく拡大解釈してあの世界観は作られている。根の国と三途の川を両立させるという、本式の宗教を信じてる人からは怒られそうな世界観である。しかも、そこに陰陽道までぶちこんでるので出鱈目なオレオレ設定である。
今後の作品の展開としては、今書いてるのは「ナナシノユウレイ」のリライト。それと、彼女たちの出会いの事件の後の後日談なんかをちょろっと短編で書きたいなーと思ってる。これが終わったら、玲と真輝の祖母の根神志緒の過去とその真意を描いていく「クダンインターセクション」でも書こうかなーと思っている。ひとまずまぁ、僕が暇な時しか小説は書けないので、本当にこの作品が完結するのはいつになるかは分からんけどな。
ひとまず作品のリンクも貼っておく。3作目の「オンミョウデザイア」はkindle本で有料だけど、レビューが5つつくまでは99円で販売しようと思う。作品を読んで、いいと思ったらレビューとか感想とかもらったらめっちゃ嬉しいです!