超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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こころは本当はどこにある?

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こころは本当はどこにある?


なんか、はてブを彷徨ってたら林先生の精神科Q&Aの記事がバズってたんですよ。珍しい。林先生のサイトは何だかんだで20年近くやってるけど、最近は話題にも上りづらくなってたもんね。


kokoro.squares.net


僕的にはこのエントリーを扱った増田の方がわかりやすかった。


anond.hatelabo.jp


精神の薬が劇的に効いた時のむなしさと怖さ

自分も薬飲んでるのだが、ずいぶんと刺々しさがなくなった気がする。人間の自我なんて薬一つでいくらでも変えられるものなのかもしれない。

2019/08/09 15:17
b.hatena.ne.jp


向精神薬を飲んで効いている人だったら分かるかもしれないんだけど、薬を飲む前と飲んだあとの性格って結構ガラッと変わってしまうんですよ。僕は統合失調症の陽性症状の予防のためにロナセンを飲んでますけど、この薬を飲む前と比べると随分と精神的にどっしりと落ち着いてしまった。薬を飲む前の僕は対人関係の小さな事で悩み続けててイライラしてたはずなんだけど、ロナセンを飲み始めると人間関係の細かな事とか気にならなくなって、本質的な考え方が出来るようになった気がします。


で、林先生のところのクライエントも増田も、薬が効いて人格が変容してしまうことを恐れているんだけど、僕はそこんところは割といい加減で精神的に落ち着いてしまったから「ま、いっか」ぐらいの感覚です。


だけど、この二つの記事があぶり出している人間の意識の問題は気になる。人間の意識というのは脳の状態変化であっさりと変わってしまう。向精神薬を飲むだけで「わたし」は変容してしまうのだ。じゃあ、本当の「わたし」はどこにいるの?という話になる。


脳がどのように意識を生み出しているのかは、現代の脳科学では受動意識仮説で説明されている。

リベットという研究者の行った有名な実験があります。被験者に「ボタンを好きなときに押してください」と言っておいて、被験者がボタンを押したときの脳の活動を調べました。当然、常識から考えれば、まず「押そう」という意思が生まれて、そして運動をプログラムする脳部位が活動して、そして、手指にボタンを押せという指令が送られるのだろうと考えられます。

ところが結果は違ったのです。なんとボタンを押したくなる意思が生まれるよりも前に(長いと一秒ぐらいも前に)、脳の「運動前野」がすでに準備を始めていることがわかりました。つまり、最初に脳の活動が生まれ、次に「押そう」という意思が生まれ、そして指令が出されて「手が動く」というメカニズムだったのです。

自分の意思でボタンを押しているような気がしているけど、実は、脳の動きのほうが先で、意識はずっと後だったということで、つまるところ人間に自由意思があるといえるだろうか、という議論が出てきたのです。


科学的な見地からは、自由意志はおそらく”ない”だろうといわれています。


池谷裕二 脳はなにかと言い訳する p164-165


脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)


これで分かることは脳をいくら分解して調べてみても、人間の意識というのは見つからないという事です。人間の意識と脳というのはろうそくと炎の関係で、人間のこころというのはろうそくの炎の様な物で、ろうそくをいくら分解してみても分からない。


この受動意識仮説の問題はこれからの人工知能などの研究に大きな影響を与えていて、コンピューターに「自我」を持たせることができるのか?などの問題に展開していきます。どれだけ緻密にプログラミングを組んでいったところで人間らしい挙動をするAIを作ることは出来るけど、それが本当に「自我」がある。といえるのか?等の問題になっていきます。人工知能の研究ではこれを区別するために「チューリングテスト」を行います。


ja.wikipedia.org


あとは総論に変えて僕の考えなど。


林先生のところの話だと薬によって自己の連続性があやふやになって自分が分からなくなると言うことですけど、受動意識仮説が説明するとおり本当の「わたし」なんて無いんだと思います。人間のバイアスなどを研究していても分かるんですが、後知恵バイアスといってあとの結果で記憶の方を改ざんするように人間の認知は出来上がってます。


じゃー、人間の「こころ」なんて物はまったく存在しない虚構みたいな物か?と問われるとそれは違うんだと思いますけどね。人間が意識で考えた事は現実を変えることが出来ます。人間のこころのロジックというのは物語で構築されているとこちらで解説しました。


www.ituki-yu2.net


受動意識仮説により脳の化学物質の揺らぎによって意識が作り出されているとしても、後知恵バイアスで過去の記憶が改ざんされていたとしても、いま、自分が自分を認識している一瞬においてわたしは確実に存在します。要するにデカルトの「我思う故に我あり(コギト・エルゴ・スム)」ですよ。この一瞬一瞬が連続していくことが「こころ」という現象なんです。自分が自分を認識しているときに間違いなく「わたし」はいるんです。それは脳の働きが生み出した幻であれど、その実存がこの世界の中の唯一の真実なんです。

今日の徒然


今日は仕事をやりつついつもの様にネットをふらふらしていた。


今日、面白いと思ったのはこのツールだ。


hatebu-finder.tk


時間別、ブクマ数別、ジャンル別で過去の人気ブクマを振り返ることができるツールである。これを使えば、1年前ぐらいにどんな話題がはてなブックマーク界隈で流行っていたかなどを知ることができる。使ってみた感じだと、404 Not Foundのページを排除できないのが面倒くさいかなあー?って感じだけど十二分に機能は使うことは出来た。


まぁ、僕ははてブに関しては気になった情報をタグ付けして整理して、実用的に使える個人データベースを作成しているという考え方で運用している。大体暇なときにでもネットを巡回してネットの情報を整理する感じだ。


僕が主に情報を収集するときに使っているのはこのサイトだ。


hatebu.straightline.jp


まぁ、普通のはてブのトップページのホッテントリからでも流行っている情報は収集できるけど、サイトの構造が見にくかったり。こちらの方だと情報は見やすいし、ある程度ブクマが育ってない若い情報も収穫できる。


あとははてブのお気に入り機能なんかを利用して、お気に入りに入れているユーザのブクマを参考にして使えそうなデータを収集している感じである。これに関してはここで解説している。


www.ituki-yu2.net


こういう方法で有益な情報を収集している。収穫した情報はお裾分けの意味でtwitterなんぞでシェアしている。また、データを集めて考えたことなんかはScrapboxなどにメモを取ったりして考えを整理している。これである程度考えが煮詰まってきたデータに関してはこのブログでアウトプットをして一連の情報収集のアルゴリズムは完了という感じ。


僕の情報の最終集積地はこのブログになってるんだけど、ここで書いている情報なんかは自分が一番よく利用する。前に書いた覚えがある知識なんかはブログの検索フォームで調べれば大体分かる様になっていて、普段の生活の中でこのブログは活用されているのである。まぁ、ここで集約されているデータはネットの知識だけじゃ無くて書籍の知識や生活で感じたことも全部まとめてあるので、まさしく「超メモ帳」なのである。

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