ブログの価値は役立つものとかだけじゃないですよ。
ネットをフラフラしているとおもしろげなものを見つけた。日医onlineという日本医師会のポータルサイトがあるのだけど、そこの中にある日医ニュースで掲載されているお医者さんのエッセイがやたらにおもしろいのである。
おそらく、日本医師会に所属しているお医者さんが全国各地から寄稿しているエッセイだと思われるのだけど、それぞれのお話が日常の中で気がついた身近な出来事を、知的でウィットに富んだエッセイとして綴られている。
僕は毎日ブログを書いてる雑文書きと名乗るような物書き属性の人間であるけど、人が書いているおもしろい文章を読むのも大好きなのである。この手のおもしろいエッセイがどこに転がってるかというのは予想もつかない。ネットをフラフラと彷徨っていると意外な場所で素晴らしい名文に出会うことがあり、いついかなる時でも気が抜けない。
僕もいずれ、読んだ人がめちゃくちゃハマるような名文というのを書いてみたくもあるよなと思うのであるが、ダラダラと思いつきの文章ばかりを書いてるうちはそこまで気の利いた文章というのは書けないもんだよなと思う。日々のブログで書いてる文章というのは、日記の延長上で書いてる殴り書きの雑文である。僕が「雑文書き」と肩書を名乗っているのは、さしてレベルの高い文章を書くことができないことを自覚してるゆえでもある。
ま、自己卑下ばかりしても仕方ないのだけどね。僕のブログの目指す先というのは、1日5分ぐらいで読める軽いスナックのような文章を毎日提供することだ。僕が実際に生活をしていて感じたことを、素直に感じたままで文章かしてしまおうという思いのもとでブログを書いている。
まぁ、おそらく僕のブログを継続的に読んでいるありがたい読者諸氏というのは皆さんブログを書いてらっしゃるのだろう。僕が想定している読者というのは、はてなブログで相互に繋がってる相互読者の方が読むものと考えて相互読者様向きの話題を提供するようにしている。
僕が普段生活していると心が揺れたり崩れたりしてセンシティブなことを書いていることもある。日々、安定した文章を提供したいと思うのであれば、メンタルの状態は安定させて不動心のもとで生活せねばならぬがそれはできないでいるね。
僕のブログではネガティブな感情のことも包み隠さずに日々の中で綴っている。読んだ人を感心させるためのエッセイであれば、人格者が正しいテーマで役に立つことを書くのかもしれない。しかし、僕の書く文章はブログの文章であるので、僕の生活であるとか人生の出来事などをコンテンツとして提供しているのである。その中では落ち込んだりとかモヤモヤしたことも全部まる出しで書いてしまうのである。
ブログというのはそういうものなのかもしれない。その人が日々の生活の中で出会った嬉しいこと楽しいこと、辛いこと悲しいこと、それら丸ごとひっくるめて詰め込んだ人生の縮図を見せてくれるのがブログという媒体である。
ブログというコンテンツの楽しみ方というのは、エッセイのようなその文章1つで完結している媒体とも違う。書かれている文章を1つ読んだぐらいではそのブログの本質というのは分からないのである。ブログの味わい方というのは、そのブログを読者登録やRSSに登録などして、ブログが更新されたら継続的にその人の書いた文章を読み続けることでその人の生き様がわかる。
ブログの楽しみ方ってさ、提供されたコンテンツから役立つ情報を得るためのものだけとは限らないのよ。どうしようもなく不毛だけど、その人が不愉快だから面白くて抜け出せないブログというのもある。ブログの書き手も人それぞれ個性があって、気が合いそうな人もいれば蛇蝎のように受け入れ難い思想の人間もいる。そういうリアルでは付き合いたくない人だけど、どんな考え方をしてるのか知りたくて遠目に人間観察で読んでるブログというのもあるだろう。
そういうヲチ目的で好きでもない人の情報を摂取し続けるというのは、メンタルヘルス的に勧められたもんでもないが、よくある人間心理の1つである。ネット上を彷徨っていると、嫌いな人の情報ばかりを集めまくってずっと批判し続けてるアンチと呼ばれる人たちがいたりする。人間の脳というのは訳わからんものにも依存するので、不愉快な情報で脳を刺激して怒るのが快感になりやめられなくなってる依存症の人というのは案外多い。「スカッとジャパン」とか「ザマァ系」みたいなコンテンツもあるでしょ。生意気な人が痛い目を見るというのはそれはそれで昔からあるコンテンツの1つなのよ。
なんか、人間にはそういう心理もあると理解してしまうとブログで継続的に文章を書くことは恐ろしいことであるよな。自分もヲチられてるんだろうなーみたいな事は常に考えてる。せめて自分の軸はブレさせないようにして、首尾一貫したスジを通すような生き方をしてみたいではあるが、長く継続して書けば書くほどそれは難しくなる。ま、万人に受け入れられる生き方なんてないもんであるよ。男は敷居を跨げば七人の敵あり、女三界に家なしだ。せめて自己鍛錬は怠らない事だな。とりあえず書き手の方にアドバイスすることがあるとしたら、アンチだろうが自分の作ったコンテンツにハマらせた時点でこっちの勝ちっすよ。
